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winter's scarecrow

2019年 06月 11日 ( 1 )

ちゃんと


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狭い路を制服を着た男子や女子生徒たちが横に並びわがもの顔で歩いてる。


夜になって新入生歓迎会の帰路なのかヘベレケの大学生たちに、路を塞がれている。

たぶん青春時代、同じことをしていたおじさんになった私がいる。

「ちゃんと、路を開けろよ」と呟く。

千鳥足になって仲間に抱えられている女子を見ると、父親感いっぱいになってしまう。
月8万のオートロックの住まいは故郷にいる親たちにとっては必死だ。

「ちゃんとしなさい」

小さい時から母から1日何度も言われた言葉。
「ちゃんとかたずけなさい」「ちゃんと挨拶しなさい」「男なんだからちゃんと謝りなさい」


狭い路を横に並んで歩く若者たちの声を聞いたことがある。
「一歩前に出るのも一歩下がって歩くのも、シャシャリ出るのも後ろにくっついていくのも何か・・ヤバイっしょ」


お袋の一周忌の数日前、財布を拾った。中には2万円近い財布だった。

いつものように仕事からから部屋に帰る前に、駅の近くでワン・クッションを置く。
一服してから1日を整理して、誰もいない部屋に帰る。

そんなときいつも一服する場所に財布が転がっていた。
どう見ても2つ折りの男の財布、一応金額だけは覗いてみた。
お尻のポケットに入れていたんだろう。
二つ折りのよろよろの財布、札入れにはコンビニのレシートが何枚も挟まれていた。

どんな年代でどんな人物なんだろう?
あまり覗くのは止めよう・・。

これがブランド物の長財布でカードがいっぱい詰まっていたら、ドロンしたかもしれない。

お金持ちにはお金が集まる、ブランド物の長財布には福沢諭吉たちは折り曲げられなく居心地がよくてまた戻ってくる、そんな経済の循環を聞くと、この間までマジックテープで閉じられた財布を使っていた身にとってシンパシーを感じてしまった。


「ちゃんと交番に届けたぜ、お袋!」

そんな男気のこの顛末を先輩や友人に話したら、「馬鹿じゃない!」「今時、拾った財布を交番に届ける奴なんかいないぜ、
50万、100万だったら別だけどよ」
「どうせ国庫に入るんだぜ」

あのコンビニのレシートをヨレヨレの財布に何枚も入れていた人は、どんな奴だったんだろう・・。



by w-scarecrow | 2019-06-11 22:41 | Comments(4)