人気ブログランキング |

winter's scarecrow

2012年 12月 01日 ( 1 )

ふぞろい

e0158857_14545962.jpg


[訳あり・送料込 ¥2500] 贈答用の正規品よりも訳ありの果物に目がゆき注文をしてしまう。
スーパーにも規格外の商品をもっともっと置いてくれればと思う。

不揃いであっても味が大きく違うわけではない。
不揃いという言葉はすぐに " ふぞろいの林檎たち ” のドラマが想い浮かんでしまう。

e0158857_157314.jpg



e0158857_15101917.jpg
法隆寺や薬師寺の建物は修理を重ねながら1300年間耐えてきている。
塔の各階にある四つの角を隅木というらしい、法隆寺の隅木は下から上まで一直線に揃っている。

でも内部から見ると不揃いな木で作られ、支え合っているという。
木は全てクセを持っているので長年の間に動いて隅の位置が移動する。
千年を超える塔が直線を保っているのは、木のクセを一本一本理解している飛鳥時代からの大工の知識と創造力によるのだ。


法隆寺最後の宮大工・西岡常一棟梁のたった一人の弟子、小川三夫氏が言う。
「集団は不揃いがええ。同じような人ばかりでは、心も何も育たない。人間一人で考えたってろくなもんじゃない。答えが解らなくなくなって、他の人を見てれば解るってこともある。解らないやつが一人で考えたり悩んだって、答えは見つからへん」

「学校でも器用な子の方が先生に喜ばれるわけだよ。学校は促成栽培だから器用なやつほど成績が良くて、いい子なんや。早く簡単に仕事を済ませる要領の良さは職人の世界では絶対にあかんことだ」

「急いだら人は育たんで、不揃いの中で育つのが一番や」

宮大工は棟梁を中心としての集団での作業。同じ土壌で育った大工だけでは同じ思考の知恵や工夫しか出ず、壁にぶち当たったときの越える力が生まれないということなのかもしれない。

e0158857_15562611.jpg


私は中学の3年間しか制服を着たことがない、だからなのかは判らないが黒のリクルート・スーツを着た集団が恐い。
キャビン・アテンダントやおさげ髪の女学生の制服姿は好きなのに・・・。
バラバラな不揃いの個性が一つになったときは朽ちにくい強靭な塊になれると想う。

カメラを持ち街へ出ようと支度を始めたが昼頃から空は灰色の雲に覆われ、雨もポチポチ落ちてきたので部屋で本でも読むことにした。
2時過ぎた頃からピカピカと陽が差してきた。 今日はなぜか人込みの中にいたかったのに。
by w-scarecrow | 2012-12-01 18:17 | 散歩 | Comments(6)