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winter's scarecrow

がらす玉

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『子どもはこわす』

きみはこわす
昨日まで大事にしていた玩具をこわす
私のひとつしかない時計をこわす

きみはこわす
小さな体のありたけをこめて
私たちの家すらこわす

きみはこわす
恐れ気もなく
自分をこわす

こわすことでつくってゆく
つくることでこわしてゆく
きりもなく

素手で




谷川俊太郎「父の歌」より





昨夜遅くの電車、お洒落な小さな紙袋が目にとまった。
フランス語で書かれたロゴの袋。
サラリーマンというより役所勤めの身なりをしたお父さんが座席に座り、子どものような健やかな顔をして眠っている。
指に掛けたチョコレートの紙袋ががゆやゆらと揺れている。
心地よい酒の酔い,"義理”ではなく"まじ"だった頃を想い出しながら眠っているのかもしれない。
がんばれ、日本のお父さん。 どうしても辛くなったときは川柳でも書いて応募しよう。
by w-scarecrow | 2009-02-14 13:05 | | Comments(6)
Commented by white-100 at 2009-02-14 14:13
俊太郎の詩、好きです…。がらす玉、何か、ぞくっと襟がただされるようです。
Commented by w-scarecrow at 2009-02-14 15:38 x
white-100さん、commentありがとうございます。
谷川俊太郎の詩は子どもを題材に作ったものが多いのですが、子どもを無垢なものとしてとらえていないような気がします。
大人としてとらえて読んだ方がよいときが多々です。
東京は暖かです。これだけ暖かだと海が恋しくなります。
また遊びにきてください。
Commented by little leaf at 2009-02-15 23:11 x
がらす玉、なんて綺麗なのでしょう!
一つ一つに小さな宇宙があるようです。しばらく見入ってしまいました。
谷川さんの詩は、親の立場としても、娘の立場としても読めるので
その両方で思いが深まりますね。 私もまだ、「こわして」いるのかしら・・・。そんなことを ふと考えました。
Commented by w-scarecrow at 2009-02-16 00:40 x
little leafさん、以前、戦前のガラスのおはじきを町の古道具屋で見たことがあるんです。手作り感があって形がバラバラで光の放ち方がマチマチで綺麗だったんです。買っておけばと・・思いました。
ビードロいいですよね。
谷川俊太郎さんの詩って辛辣なんです。ずきっときます。
この詩も誰にも当てはまります。僕にも。
子ども大人もいろいろな光の放ち方を持ってたいですね。
Commented by Kirara at 2009-02-16 17:45 x
「素手で」っていうところが良いですね。
子どもたちは 物事の本質を大人同等に いやそれ以上に
知っているように思います。
破壊と構築。。。芸術も人生も その繰り返しなのでしょうね。
Commented by w-scarecrow at 2009-02-16 18:45 x
kiraraさん、僕は子供はいないのですが(恐らく)子供は大好きです。
でも「ニュー・シネマ・パラダイス」だとか子役を主人公にした映画やドラマは好きではありません。ずるいって想ってしまいます。
子供って天性の演技力を持っています。
大人になって役者を目指し演技の勉強をすればするほど頭でっかちの芝居になってしまい、子供たちの計算のない芝居からほど遠くなってしまいます。
求めているものをちゃんと表現できるんです。
破壊と構築、そうですね。ずっとつづけてきたような気がします。