winter's scarecrow

桜 茶

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                      そのあとがある

                      大切な人を失ったあと

                      もうあとはないと思ったあと

                      すべてが終わったと知ったあとににも

                      終わらないそのあとがある

                      そのあとは一筋に

                      霧の中へ消えている

                      そのあとは限りなく

                      青く広がっている

                      そのあとがある

                      世界に そして

                      ひとりひとりの心に

                                  「そのあと」谷川俊太郎


あの日、3月11日あのときは自転車で明治通りを走っていた。

アスファルトの道がうねるように波打って、あの何十秒間かの間に、気ままな地球の上に私は乗って生きているんだなと感じた。

気まま、溜めていたエネルギーを爆発させる、千年に一度が今日だったんだ (と後に知る)。

自転車を停め、ビルから多くの人たちが明治通りの中央分離帯まで降りてくるのを見ていた。


部屋に帰ると大切な物が散乱していた。

大切な物・・・。

東北に住む友人に電話をかけるが通じなかった。

後々、無事を確認。


大切な物。

なんも大切ではなかったと。 散乱した部屋を見渡す。


桜の開花を前にして少しだけ塩けのある桜茶を飲む。


大切な仲間たちがいることに感謝する。 


日々、疲れ切ってはいるが、そんなときは名人たちの落語の演目を聴き、酔狂で前向きな長屋の人々の営みで癒される。

握り寿司を箸で食べるやからは許せない「みっともね、田舎もんじゃねえんだから」と噺の枕で聞こえてくる。 

いつも上から目線の江戸っ子の鉄則。

握り寿司だけは親父や名人たちの噺を遺言のように守っています。

桜茶、癒されます。


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by w-scarecrow | 2018-03-11 03:01 | そのほか | Comments(0)