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winter's scarecrow

おっさんたちのチャリンコ旅



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火野正平のチャリンコ旅・秋編が始まった。 ” にっぽん縦断こころ旅 ”

長野から愛知、四国を抜けて鹿児島まで行くルート。 録画した前夜の番組を朝、ほうじ茶を飲みながら観ている。
各地方の朝の風景、緩やかに流れる人々の営み。

火野さんは68歳、今では役者ではなく自転車乗りになってしまったと嘆く。 息を切らしながら山道を登ってゆく。

今まで数知れずの浮名を流してきたが、悪評は出てこなかった これがすごい。
母性本能をくすぐるなにかを持っている、人との接し方をみてもこれが解る。 
なにか放っておけない「わたしがそばに居なければ・・」と相手に感じさせてしまう天性のものを持っている。

この天性が私に少しでもあったら歴史は変わていた。

火野さんと並走するスタッフもおじさんばかり、知らない町を突っ走る。 いいぞ、おっさん。


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地方都市へ行ったときの朝の風景が好きだ。

歩いている人々の歩幅が違う、東京では皆ピッチ走法で肩をすくめて歩いている。 知らない街の朝、どこで朝食を摂ろう。

名古屋なら喫茶店のモーニングで腹が満腹になるに決まっている。コーヒーにあんこトーストにうどんや茶碗蒸し、赤だしの味噌汁・・おもちゃ箱ひっくり返したようなメニューの多さ。

この豪華なモーニングサービスの始まりは一宮、豊橋、広島と諸説あるみたいだが、高度成長期の殆ど同じ頃、コーヒーを¥50、まだ贅沢品であったゆで玉子を付けて¥60で出したのが始まりらしい。

喫茶店が少なくなった東京、ドトールコーヒーの開店前にはお年寄りたちが並んでいる。いつものメニューに決まった席、お年寄りたちは決まった席にこだわる。
「うそ~信じられない」「マジ、ヤバイんですけど」とギャル語が聞こえない朝の空間が心地いい。


震災前、陸前高田の鄙びたホテルに泊まり、モーニングを食べようと町を徘徊、昔ながらの喫茶店に入った。
おばちゃん2人がお国言葉でお客さんと接している。 聞き耳を立てないとなかなか解らない、サイホン珈琲のプクプクを眺めていたら「お待ちどうさん」とセットが置かれた。

トーストにコーヒーにサラダにゆで玉子、「うそっ」さばの味噌煮がついてきた。
このミスマッチにこころ踊った。
おばちゃんに高田松原へ行く道を訊いた。 「この道を潮の匂いのする方へ歩いてけば松原に着くよ」

東京は秋晴れもう9月も終わる。
ラジオからリスナーの声 ” うちの部署に小池とアベという上司と部下がいます。昨日からどっちについていいのか悩みの種です”




by w-scarecrow | 2017-09-29 14:39 | そのほか