おっさんたちのチャリンコ旅
地方都市へ行ったときの朝の風景が好きだ。
歩いている人々の歩幅が違う、東京では皆ピッチ走法で肩をすくめて歩いている。 知らない街の朝、どこで朝食を摂ろう。
名古屋なら喫茶店のモーニングで腹が満腹になるに決まっている。コーヒーにあんこトーストにうどんや茶碗蒸し、赤だしの味噌汁・・おもちゃ箱ひっくり返したようなメニューの多さ。
この豪華なモーニングサービスの始まりは一宮、豊橋、広島と諸説あるみたいだが、高度成長期の殆ど同じ頃、コーヒーを¥50、まだ贅沢品であったゆで玉子を付けて¥60で出したのが始まりらしい。
喫茶店が少なくなった東京、ドトールコーヒーの開店前にはお年寄りたちが並んでいる。いつものメニューに決まった席、お年寄りたちは決まった席にこだわる。
「うそ~信じられない」「マジ、ヤバイんですけど」とギャル語が聞こえない朝の空間が心地いい。
震災前、陸前高田の鄙びたホテルに泊まり、モーニングを食べようと町を徘徊、昔ながらの喫茶店に入った。
おばちゃん2人がお国言葉でお客さんと接している。 聞き耳を立てないとなかなか解らない、サイホン珈琲のプクプクを眺めていたら「お待ちどうさん」とセットが置かれた。
トーストにコーヒーにサラダにゆで玉子、「うそっ」さばの味噌煮がついてきた。
このミスマッチにこころ踊った。
おばちゃんに高田松原へ行く道を訊いた。 「この道を潮の匂いのする方へ歩いてけば松原に着くよ」
東京は秋晴れもう9月も終わる。
ラジオからリスナーの声 ” うちの部署に小池とアベという上司と部下がいます。昨日からどっちについていいのか悩みの種です”
by w-scarecrow
| 2017-09-29 14:39
| そのほか