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winter's scarecrow

かけがえのない時間

参宮橋近辺を歩いていたら、小学生の男の子が二人、剣道の防具入れを竹刀に引っかけ肩で担いでいる姿を見た。
なにか久しぶりに見た光景のような気がした。
子供の剣士はハキハキとしていて俊敏そうで恰好いい。 私も5年生のときに好きだったケイコちゃんが警察署の剣道教室へ通っていると聞き、私も少年剣士になった。 歴史は女で作られる。

夜、飲み屋のカウンターでそんなことを思い出しながら、ふと疑問が湧いてきた。 剣道も武道、なぜ技を仕掛けるときにわざわざ
「小手!」とか「胴!」とか決め手の技を伝えるのだろう?

柔道で「背負い投げ~!」とか、弓道で「左隅に的中!」とか、自分の技を伝えることはしない。 なぜ?

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先日、六本木の SAVOIR VIVRE で買った、多治見の若手作家、駒井正人さんのマットな急須。
その緻密で凛とした作りや姿に惚れ惚れする。

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種子島の土で焼かれた大きめの湯呑。 田植えをしている人々の姿が緊張をほぐしてくれる。
朝、焙じ茶を飲むときにユーモラスな絵付けを眺めながらの一服。
種子島で作陶されている池田省吾さんのうつわ。

止めることができない時間の流れを、お茶を淹れる道具たちが、かけがいのないひと時を取り持ってくれる。
そんな一瞬を永遠に変えることができるかもしれない。
by w-scarecrow | 2011-11-06 16:57 | うつわ