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winter's scarecrow

きこえてくるもの

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金重愫(まこと)氏とご子息・多門氏の湯呑。
備前焼は釉薬による色付けも絵の具による絵付けもしない。 『土』と『焼き』をそのまま表出させる陶芸、それ故備前は土と窯焼きですべてが決まるといわれている。
愫氏は備前の土は生来から魅力ある土ではなかった、それが土を作る過程を経て、まるで異なったものへと
仕上がっていくという。
作家自らが納得できる魅力ある土を作らなければならず、嫌がうえにも土にこだわらずをえない。
工芸は縛りのない自由な芸術とは少し趣が異なる。 伝統を踏まえた枠組みの中から無限の可能性を探しだす。 些細なことでも新たな表現方法を生みだす。
「シンプルで原土の良さを生かし、土に溺れない作陶を志している」と愫氏は言う。
               金重愫  1945年 素山の長男として生まれる
                      1979年 京都大学農学部を卒業後、独立。


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【金重愫 備前湯呑】  
備前中興の祖、金重陶陽を伯父に、緋襷(ひだすき)の神様といわれた金重素山を父にもつ愫氏、この湯呑も愫氏らしい余計なものを削ぎ落した剛直な造形、三連房式の登窯で8~9日間焚いた圧倒的な焼成のうつわ。
煎茶や焼酎を呑むとき、やたらと出番が多いうつわ、備前は使えば使うほど表情を変えてゆく。 
いつまでも飽きないうつわ。


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【鉄絵四方湯呑】
もともと李朝や唐津に魅了された時期があったという。 この湯呑も唐津を愫氏ならではの感性で丁寧に作られいる。 
線の美しさと見事な貫入、肌合いのやさしさ、使い手を愉しませる、その想いが憎いほど格好よく、粋である。
愫氏は信楽の土を使ったり、粉引、灰釉など多様なうつわを作る。
自身が酒好きなこともあって、どんなうつわで呑んだら愉しく呑めるのだろうか・・・そんな想いが前へ進む機動力になっているのかもしれない。



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【金重多門 備前湯呑】
愫氏のご子息の湯呑。 5年前から愫氏の助手をされていたらしい。 今年、独立した。
これからどんなうつわを作られるのか楽しみである。

愫氏の湯呑でアルコール0%のビール?KIRIN FREEを夜長呑んでいる。
大晦日の11:45pm「ゆく年、くる年」の除夜の鐘の一突きが聞こえたら禁酒を解く。 
来年の干支はタイガー、女難の年になりそうだ。  
この時期、24時間中2時間は横浜Baystarsの情報を検索し過去の雑誌を読み直し、頭の中は来季の輝かしいBaystarsの躍進を描いている。
4月からのシーズンが始まると、そんな夢は儚く消え去る。 こんなことを数十年も繰り返している。
夢をみれるのは今だけ、 あ~ぁ・・。
by w-scarecrow | 2009-12-04 19:29 | うつわ | Comments(4)
Commented by hayatedani at 2009-12-05 21:37
鉄絵四方湯呑
良いですねっ
とても繊細! だけど使い手に媚びていない潔さ
口元なんて スッと立ち上がって 筒向付のよう
下絵は鉄絵なのに 釉薬を通した姿は呉須の藍色のようです
釉薬をかけた時の作者の指跡も見どころの一つですね

w-scarecrow さん
こんなにたくさん素敵な器ばかりお持ちで
使う場所に困りませんか?
Commented by w-scarecrow at 2009-12-05 22:06 x
疾風谷さん、愫さんは信楽の土をつかって作陶したり、唐津が好きなんでしょうか絵唐津も作られています。
鉄絵四方湯呑は疾風谷さんの言われるように釉薬を通した鉄絵が貫入をキャンバスにして素敵な構図となっています。
備前湯呑も砂漠にビームが射したようで好きな器です。
今日はこの器で焼酎を呑もうとか煎茶を呑もうとか選んでいるときが楽しいですよ。
駒場東大前に「草堂」という器屋があるのですが唐津を中心に展示してあります。 色々な話を聞けて楽しいですよ。 こちらに来られたときは是非寄ってみてください。
Commented by hayatedani at 2009-12-06 00:02
日本民芸館に向かう通りの右側
半地下のお店ですか?行ったことがあります
たしか 櫨ノ谷窯 吉野さんの器がありましたよね
いいなぁって思うのですが 
作れないくせに 自分で作れそうって勘違いして
なかなか買ってしまおうと思えないんです
(お金もないんですが)
Commented by w-scarecrow at 2009-12-06 01:53 x
疾風谷さん、そうですズバリです。
丸田宗彦さんの器が多いです。吉野さんもあったと思います。
作陶されている人は美術館とは違って器屋さんは手に取ってみれるからいいですよね。
持った感じ、触れた感じ、見込みや高台も感じ取れますも。
「わっ、これいい」と持った感触で決めるときも多いですよ。
でも、見て感動した作品を自分の作品に生かせる愉しみがあるからいいなと思います。
唐津は若手の作家がいっぱい出てきていて個展に行くのが楽しみです。