winter's scarecrow

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ロケ弁


掃除機の紙パックを先程、コロネコさんが届けてくれた。 掃除機といっても30年前に友人から贈られたもの。

30年経っても販売中止となった掃除機の紙パックを生産している日本の企業のアフターケアに恐れいった。

掃除は拭き掃除が面倒でついつい怠けてしまう。

洗濯は好きな方だ、機械がすべてやってくれる、ピーと終了の音がなり、もう一度脱水の選択ボタンを押す。
あとは洗い上がった洗濯物のシワを一枚一枚のばしてハンガーにかける、この作業が「無」の状態になれて好きである。

洗濯機にはいろいろな洗い方を選べるボタンがある。
パナソニックのインド現地法人では、現地の人たちの要望に応えて " カレーの汚れ " に適応した選択ボタンがある全自動洗濯機発売したらしい。 すごいぞ日本企業。
次はイタリアでトマトソースの汚れ、愛知県では八丁味噌の汚れ用のボタンができたら面白い。



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許鞍華監督の " 客途秋恨 " (上・写真)の撮影を別府でしていたとき、香港スタッフが皆怖がる撮影監督がいた、その名は ”チュンサー”

監督から「彼はクイックテンパーだからね」と言われていたが、朝会うときは強面な顔で「ゾウサン(おはよう)」と声をかけてくれる。
広東語では「ジョーサン」の発音らしい、私にはどうしても「ぞうさん!」にしか聞こえず、笑みをこらえてしまう。

こんにちはは広東語で「レイホウ」。
ヨーデルの ♪ ヨーロロイ、レイホウー ♪ を想い浮かべ、自然に声が上ずってしまう。

短気な名撮影監督(鍾志文 デビット・チャン)を皆は「サー」を付けて、「チュンサー」と呼んでいた。
街中での撮影のときのロケ弁は温かなカレーライス弁当が多かった、初めて日本風のカレーライスを口にしてからチュンサーはカレーが大好きになった。

こどものようににこやかに食べていた。「また、明日もこれにしてくれ」、あの名女優マギーチェンも福神漬を除けて食べていた。
ハマっていた日本伝統のカレーライスに豚骨ラーメン・・・大好きな香港映画の巨匠カメラマン。 次作でもまた同じロケ弁と共にした。 


♪下駄を鳴らして奴がくる 腰に手ぬぐいぶらさげて・・・アアアー 夢よ良き友よ お前いまごろどの空の下で 俺とおんなじあの星みつめて何想う~ ♪

みんな元気でくれればいい、あの星みつめてニタッっと照れ笑いしてくれればいいんだけど。
ムッシュみたいな生き方ができたらいいですね。


ひな祭りにバンカラな汗臭い話題で終わります。



  


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by w-scarecrow | 2017-03-03 14:57 | そのほか | Comments(4)

許鞍華(アン・ホイ)  李仁港(ダニエル・リー)

9月に開催された福岡映画祭でアジア文化の創造に貢献をした人物として許鞍華(アン・ホイ)が大賞を受賞した。
'90年代の初めのこと。李仁港(ダニエル・リー)から彼が撮影した写真集が送られてきた。
許鞍華監督作品『客途秋恨』の香港上映に併せての写真集であった。


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『客途秋恨』アン・ホイ(写真左)の自伝的物語。
ロンドン、マカオ、香港とロケをして最後の20日間は別府・湯布院・大分ロケ。
監督補として初めてアン・ホイ作品についた。
それ以前、ユーロ・スペースでアンの作品『望郷・ボートピープル』を観て切り口の見事さに感動したことがある。

香港映画には脚本(本になった)がないという。アンの作品にはちゃんとした脚本がある。
しかし撮影が始まると脚本はどんどん変わってゆく。
別府での撮影が始まって5日目、脚本のことでアンとぶつかった。その日の撮影は中止。
2日に一回、アンから脚本があがってくる。
私は撮影が終わると一風呂浴び、別府駅近くの居酒屋で呑んでいた。
いつも助監督の馬さんがアンの改稿した脚本を届けてくれていた。

アンとぶつかったのは言語体系の問題。確かなことは解らないが北京語と違って広東語を話す人たちは尊敬語、謙譲語の概念があまりないという。
アンからあがってきた英語の脚本を「できるだけ直訳にちかい形にしてほしい」と言われた。
たとえば「I love you」という台詞を日本人はそのまま「君のことを愛している」とは言わない。
日本人はもっと遠回しな言い方をする。言語表現がファジーである。


相手と自分の置かれた立場で言葉も変わってくる。朝まで話してアンが理解してくれた。
初めての仕事なので信頼度の問題もあったと想う。
次に撮った『極道追踪』(劉徳華 アンディ・ラウ主演)ではすべて任せてくれた。



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別府駅前の消防法に違反していそうなオンボロのビジネスホテルにスタッフ全員が宿泊した。
張曼玉(マギー・チャン)もその朽ちかけたホテルに泊まった。
日本映画では大女優にユニットバスの部屋をあてがうことなど考えられない。
日本の芸能界が特別なのかもしれない。
アン・ホイにつく以前はフランス、アメリカ人の監督についていた。
マリア・シュナイダーもミレーヌ・ドモンジョも打ち合わせには一人でやってきた。
日本のタレントとは違って管理してくれるマネジャーも取巻きもいない。

香港スタッフは皆、タフで明るい。
20~30代の初めという若さもある。ダニエルに「なんで皆、こんなにタフなの?」と訊くと「高麗人参を飲んでるから」結構、皆、高麗人参の分封を持っていた。
ダニエル(ア・コン=港さん)は美術兼スチールカメラ担当。
温泉が大好きである。「銭湯(別府は殆ど温泉)へ行きたいのだけれど入浴のシステムを教えてほしい」と言う。
説明するのが面倒なので一緒に行った。ア・コンはそれ以来、毎日の銭湯通い。
スタッフのなかでは一番、西洋的な感性の持ち主なのだが彼の書がすごい!

ダニエルは監督として『星月童話』では常盤貴子を起用して日本でも話題になった。
『猛龍』などのアクション大作も撮っている。

アンは『女人、四十』(アラフォー?)以降、今も精力的に作品を送りだしている。
ダニエルいわく「もっとも香港人らし香港人」 私は昔の日本人女性の風格と芯の強さを感じる。
撮影のときには皆にお茶を配って歩いている。彼女が東京にある日本語学校にお忍びで短期留学していたことがあった。
「私、クラスで一番高齢なんだけど成績もトップなの」のオチャメに話していた。
アンは香港で母親と二人で暮らしている。
お母さんは日本人であるが日本語をほとんど忘れてしまっているらしい。
それが日本語教室に通っていた理由だったのかもしれない。

いつも手紙に書いてくるアンの言葉「Keep your way」
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by w-scarecrow | 2008-12-19 08:16 | 映画 | Comments(7)