winter's scarecrow

apple

"煙草くさき国語教師が言うときに明日という語は最もかなし” 寺山修司
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秋になると学生時代からの旧友から、ふるさとの薫りが毎年届く。
山形県の『和合りんご』 蜜をたっぷりとふくんだサンふじが届いた。いつもいつも感謝。

毎日のように一緒にいた古き良き友人。
「いくらある?」「俺、1000円」「オレ、800円」
「ビール5本呑めるかもしれない」
渋谷の西口にあった居酒屋[やまがた]
そんなまったく金のない大学生を受け入れてくれた。
少し余裕のあるときはいつも『タコぶつ』
お店の人は他の人が呑み残していったビール瓶、宴会で残ったビール瓶を僕らのカウンター席にさりげなくポンと置いてゆく。
「呑め!若者」ということ。

旧友たちから毎年、お酒、ジャガイモ、りんご、車海老が届く。
あの時代、丹波篠山、京都、魚の美味しい日本海側、黒豚の鹿児島の人たちが周りにいなかったのが悔やまれます。

青森の園芸高校に<りんご科>があるそうです。
岡山だったら<もも科><マスカット科>があったらいいですよね。
桃、これがいつもそばにあったらなにもいりません。
ジョン・レノンもビル・ゲイツも好きだったりんご。もちろん私もappleです。
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# by w-scarecrow | 2008-12-27 00:31 | my back pages | Comments(6)

『倚りかからず』

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茨木のり子 詩集
『倚りかからず』 1999 筑摩書房



もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
いかなる権威にも倚りかかりたくない

ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立って
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ





2年前に79歳で亡くなられた茨木のり子さんの詩。
なぜか年の瀬になると「倚りかからず」いという言葉を想い出す。

今朝はX'masプレゼントにいただいた駿河湾のシラスをあったかご飯で食べた。旨い。
スケートボード用のスニーカーが大好きで今日はSUPRAのBlack/Red soleのものを買って帰る。
昔からある洋菓子屋でこれまた大好きなサバランも買ってこよう。
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# by w-scarecrow | 2008-12-25 09:06 | | Comments(4)

TEA Shop 八月の鯨

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パリのマレ地区、ピカソ美術館のそばにあるこじんまりとした茶葉専門店の茶葉を扱っているonline shop。
フランスではMariage Freresとともに人気のある紅茶屋さんである。
ストレート・ティーは優しく、フレーバー・ティーは天然の香料と茶葉のバランスが良く飽きのこない紅茶。
個性を前面に出してくる紅茶とは違い、爽やかな風味が上品な口あたりとして残る。

朝起きて紅茶にするかほうじ茶にするか、その日の気分で選ぶ。
ストレートは陶器のtea potでフレーバーはガラスのtea potで茶葉がジャンピングしてゆく様子を眺めながらゆったりと待つ。
胃腸が弱いのでコーヒーは食後にしか飲めない。それも深く焙煎したもの。ほうじ茶といっしょで焙ってあると胃にかかる負担が少ない。
紅茶もブランドによっては強すぎて飲めない紅茶もある。

今、ピアソラ亡きあとのバンドネオンの名手といわれているDino SaluzziのCDを紅茶を飲みながら聴いている。
師走とは想えない暖かな休日。バンドネオンの音色が心地よい。

online shop 『TEA Shop 八月の鯨』  
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# by w-scarecrow | 2008-12-23 14:30 | tea | Comments(13)

許鞍華(アン・ホイ)  李仁港(ダニエル・リー)

9月に開催された福岡映画祭でアジア文化の創造に貢献をした人物として許鞍華(アン・ホイ)が大賞を受賞した。
'90年代の初めのこと。李仁港(ダニエル・リー)から彼が撮影した写真集が送られてきた。
許鞍華監督作品『客途秋恨』の香港上映に併せての写真集であった。


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『客途秋恨』アン・ホイ(写真左)の自伝的物語。
ロンドン、マカオ、香港とロケをして最後の20日間は別府・湯布院・大分ロケ。
監督補として初めてアン・ホイ作品についた。
それ以前、ユーロ・スペースでアンの作品『望郷・ボートピープル』を観て切り口の見事さに感動したことがある。

香港映画には脚本(本になった)がないという。アンの作品にはちゃんとした脚本がある。
しかし撮影が始まると脚本はどんどん変わってゆく。
別府での撮影が始まって5日目、脚本のことでアンとぶつかった。その日の撮影は中止。
2日に一回、アンから脚本があがってくる。
私は撮影が終わると一風呂浴び、別府駅近くの居酒屋で呑んでいた。
いつも助監督の馬さんがアンの改稿した脚本を届けてくれていた。

アンとぶつかったのは言語体系の問題。確かなことは解らないが北京語と違って広東語を話す人たちは尊敬語、謙譲語の概念があまりないという。
アンからあがってきた英語の脚本を「できるだけ直訳にちかい形にしてほしい」と言われた。
たとえば「I love you」という台詞を日本人はそのまま「君のことを愛している」とは言わない。
日本人はもっと遠回しな言い方をする。言語表現がファジーである。


相手と自分の置かれた立場で言葉も変わってくる。朝まで話してアンが理解してくれた。
初めての仕事なので信頼度の問題もあったと想う。
次に撮った『極道追踪』(劉徳華 アンディ・ラウ主演)ではすべて任せてくれた。



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別府駅前の消防法に違反していそうなオンボロのビジネスホテルにスタッフ全員が宿泊した。
張曼玉(マギー・チャン)もその朽ちかけたホテルに泊まった。
日本映画では大女優にユニットバスの部屋をあてがうことなど考えられない。
日本の芸能界が特別なのかもしれない。
アン・ホイにつく以前はフランス、アメリカ人の監督についていた。
マリア・シュナイダーもミレーヌ・ドモンジョも打ち合わせには一人でやってきた。
日本のタレントとは違って管理してくれるマネジャーも取巻きもいない。

香港スタッフは皆、タフで明るい。
20~30代の初めという若さもある。ダニエルに「なんで皆、こんなにタフなの?」と訊くと「高麗人参を飲んでるから」結構、皆、高麗人参の分封を持っていた。
ダニエル(ア・コン=港さん)は美術兼スチールカメラ担当。
温泉が大好きである。「銭湯(別府は殆ど温泉)へ行きたいのだけれど入浴のシステムを教えてほしい」と言う。
説明するのが面倒なので一緒に行った。ア・コンはそれ以来、毎日の銭湯通い。
スタッフのなかでは一番、西洋的な感性の持ち主なのだが彼の書がすごい!

ダニエルは監督として『星月童話』では常盤貴子を起用して日本でも話題になった。
『猛龍』などのアクション大作も撮っている。

アンは『女人、四十』(アラフォー?)以降、今も精力的に作品を送りだしている。
ダニエルいわく「もっとも香港人らし香港人」 私は昔の日本人女性の風格と芯の強さを感じる。
撮影のときには皆にお茶を配って歩いている。彼女が東京にある日本語学校にお忍びで短期留学していたことがあった。
「私、クラスで一番高齢なんだけど成績もトップなの」のオチャメに話していた。
アンは香港で母親と二人で暮らしている。
お母さんは日本人であるが日本語をほとんど忘れてしまっているらしい。
それが日本語教室に通っていた理由だったのかもしれない。

いつも手紙に書いてくるアンの言葉「Keep your way」
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# by w-scarecrow | 2008-12-19 08:16 | 映画 | Comments(7)

あったかご飯

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おにぎりを食べながらよく考えることがある。
冷めたご飯は苦手である。コンビニやデパ地下のおにぎりはめったに食べない。飲み屋さんで握りたてのを食べるか、家で握って食べるのがほとんどである。
牛の生姜焼やきんぴら牛蒡を入れたりしている。

普段食べるご飯とおにぎりは別もの、おにぎりは形成しなければいけないので柔らかすぎてもパサパサすぎても上手く形成できない。
米がたっていて少しばかりのねばり気が必要。
おにぎり屋さんって米の特徴や性質を知らないと炊いたお米が全部商品として出せない時もあるかもしれない。大変な商売だなーと想う。


コシヒカリのだけではねばり気が足りない(産地による)、ねばり気は山形の『はえぬき』や宮城の『ひとめぼれ』とブレンドすればいい具合のおにぎりができるかもしれない。
どのくらいの割合にすればいいんだろうと、おりぎりを頬張りながら考えている。

今までは米屋さんで買っていた。送料を含めると少し高くつくが新米が出始めたころから、産地から直接送ってもらうことにした。
何年か前、能登を旅したときに輪島の地物しか出さない鮨屋へ連れて行ってもらった。
もちろん魚も旨かったがシャリも絶品だった。
その味を想い出し石川県の山間の米を探してみた。
この米は能美市,旧辰口町の中山間地で作られている。白山を源とした清流の流れる地域。
先日、注文したときにはもぎたてのナスも荷物の中に入っていた。
適度のねばり気のある美味しいお米です。
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炊きたての飯に熱い汁、それに焼いた魚。
美味しいお米があるならこれで充分である。
亡父もそうであった。飯碗を汚さずに食べる。
ご飯になにかをぶっかけるのがイヤみたいだった。
私は刺身のワサビ醤油やすき焼きの残り汁をぶっかけて食べるのが未だに大好きである。
にぎり寿司のシャリに醤油をつけて食べようものなら親父にゴツンとやられてた。
もちろん、にぎり寿司を箸で食べるなんて論外である。
私もにぎりを箸で食べたことは一度もない。
東京は雨が降っている。こんな日は美味しい干物と燗酒で一杯いきたい。のどぐろがあれば文句ない。
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# by w-scarecrow | 2008-12-17 11:53 | 食 + うつわ | Comments(8)

横浜ベイスターズ スカウティング

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Baystarsの新ユニーホームを見て愕然。
スーパーに入っている魚屋さんが割烹着をちょいと洒落たイマ風な作業着にしようと出来上がった新割烹着みたいだ。
おそらくスポーツ用品メーカーのデザインであろうが全く戦いに着てゆく戦闘服には見えない。
今まで最悪であったコシノxxデザインの近鉄のユニフォーム、一茂がいた頃のヤクルトの太い赤のストライプのユニフォームを超えてしまった。

弱いチームをずーうと応援してきた者にとってスートーブリーグが楽しみであったが、ここ数年は冬の楽しみもなくなってしまった。
FA宣言した選手はメジャーに行くか巨人に行くか残留を決めてしまう。
あとは相川がヤクルトにFA移籍したときの人的保障でプロテクトされない選手を予想するのが唯一の楽しみ。

'98の38年ぶりの優勝は伏線があった。
'93のスーパーカートリオの高木豊、屋鋪。それ以外にも山崎賢一の解雇があったが、それは若手の台頭があってのこと。
'88に古葉監督が就任し、広島カープの名スカウト・木庭教を連れてきたことが'98の優勝へと繋がる。
木庭さんの説明は野球ファンにはいらないと想う。
当時の広島カープというチーム事情もあったがポテンシャルが高く、知名度の低い選手を全国から引っ張ってきた。衣笠、三村、達川、大野、高橋慶、池谷、正田、川口、数知れない。
木庭さんが横浜大洋に在籍した3年間、谷繁、石井琢、鈴木尚、進藤、佐々木、平塚とスカウトをしてきた。
それ以前の大洋は今と重なるが即戦力中心。大学、社会人のアマチュアで好成績を残した選手を入団させた。伸びしろの少ないアマチュア時代にピークを過ぎた選手が多かった。
右の大砲候補を何年も獲りつづけ、空砲だらけになった。
今は左打者が欲しくてドラフトはこれからも左打者を中心に廻っていく。
今、ファンとして一番の危惧はチーフスカウトの宮本氏の存在。
関西担当のスカウトである。今は肩書き上、有望選手は関西に限らず見ていると想う。
最近でいえば同志社の後輩の染田、藤田、橋本、浪商出の高宮はエースではなかったが高校時代に見ていたと想う。染田が去り、橋本も去った。藤田、高宮は来年は崖っぷち真価が問われる年。
4名を挙げたが皆、優しく性格的にも良い選手であると想像してしまう。
ベイスターズに何が必要なのか。問題はそこにあると感じる。もっとやんちゃで鼻っぱしらの強い選手。学生時代、キャプテンではなく監督に一番殴られた選手。そんな選手がほしい。

宮本氏だけではなく、一度辞表を出し結局残った高浦氏、町野高の谷口、七尾工出身の森をスカウトしてきた。辞めてしまった選手の名前ばかりをあげては失礼かもしれない。
もちろん素人には解らない、プロのスカウトの経験上の判断値があったと想う。
ただ素人目にも日大3年生のピーク時の那須野と4年生時の威力のない投球からは潜在能力は感じとれませんでした。
木庭さんはビデオカメラを持つのを嫌がった。ビデオ撮影した映像を観て協議すると平均的な選手ばかりが集まってしまうという。

来年は大学生投手の逸材がそろっている。法政の武内、二神、立教の戸村。
高校生投手では花巻東の左腕・菊池、慶応の白村、野手は横浜の筒香。
ベイスターズのフロントの方々、私たちファンは待つのは慣れっこ、3年4年は平気で待てます。
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# by w-scarecrow | 2008-12-14 17:34 | baseball | Comments(0)

愛しき脇役

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            水野博司 『藻焼急須』  容量: 240cc
                  1950年 愛知県常滑生まれ
                  1971年 人間国宝 三代・山田常山氏に師事
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美味しいお茶を淹れるとき、お茶の葉、湯の温度、茶碗などに気をつかっても急須自体に目をむけることは少ないかもしれない。
水野博司さんの急須をはじめて手にしてからやきものに興味を持つようになった。
そして、この急須でどうやったら美味しいお茶が淹れられるのだろうと。

伊丹十三が急須を求めて旅にでる。なかなか納得するものに出遭えない。
彼のエッセイで愛する急須のことを綴っている。
茶葉は主役である。茶葉がなければ物語りは始まらない。
けれどそこにはキラリと光る脇役たちがいなければ深みのある、心を動かす物語はできない。

水野博司さんは急須と土瓶しか作らない。ほかのうつわを作ると手が変わってしまうと言う。
常滑の土は酸化鉄を多く含み、お茶のタンニンと反応して苦味がとれ味がまろやかになる。
この藻焼急須は伊勢湾の海藻を巻き焼いたものである。注文したときに良い海藻が手にはいるまで焼かないので一年は待ってもらうかもしれないと言われた。運良く4ヶ月で済んだ。
急須作りは本体、蓋、注ぎ口、取っ手などのパーツがあり、陶芸のなかでもたいへん手間のかかる作業である。
茶漉の部分だけを見ても小さな穴を丹念に開けお茶切れを良くし、取っ手の角度も使いやすい角度に計算され作られている。
すべてに寸分の狂いもない。

あくまでもお茶をいただく人と茶の葉のために繊細に限りなく美しく作られている。
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# by w-scarecrow | 2008-12-12 13:16 | うつわ | Comments(4)

冬支度

紅葉のピークが過ぎた北鎌倉へ行ってきました。
6:40に家を出て、小田急線に乗り50分藤沢で下車、マック・モーニングで朝食。北鎌倉には8:35分頃に到着。
一番観てみたい東慶寺は8:30から拝観ができる。

鎌倉街道沿いの民家の軒先に咲いていた花
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東慶寺
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浄智寺 布袋様(鶴瓶様)
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名月院
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海蔵寺
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お寺を巡ったのに建物の写真はほとんどありません。仏像を撮れればいいんですが近くに寄れません。仏像を真近で観たい。
紅葉した葉は枯れ始めていました。
写真を眺めていると花を愛する人なのかと想われるでしょうがとんでもない。
チューリップと菊と紫陽花、ツツジしか判りません。今まで花屋に行ったことは3度だけです。
4時間ほどの散歩でしたが観光でくる人もほとんどおらず北鎌倉の初冬を満喫できました。
胃のシクシクも4時間だけ治まりました。
駆け込み寺であった東慶寺、奥行きがあり高い樹々の下で佇むと何かが抜けていくような不思議な感覚になりました。
「いつか、ここに・・」と想ったのですが、ここは尼寺なんです。
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# by w-scarecrow | 2008-12-09 19:42 | 散歩 | Comments(4)

中山うり

e0158857_23381148.jpg静岡に住む学生時代の友人から日本酒が送られてきた。
包みをほどくと大吟醸『おんな泣かせ』
身に憶えのない酒名である。
泣いたことは横浜Baystarsの負け数くらいはある。

お酒を送ってくれたS君、大学時代、台風の日も大雪の日もロンドンブーツを履いていた。
Rock青年は冬場は黒の皮ジャンできめていた。だけどやつらは真夏はいまいちイケない。
荻窪の4畳半の風呂なしのxx荘に住んでいた。
部屋の中央にGibsonのギター、その奥に静岡みかんと書かれたミカン箱。そんだけ。
銭湯に行く時もロンドンブーツ、下駄箱にも入らない。
今、S君はブーツを捨て地味目のスニーカーを履き、ピチピチのジーンズをGAPの綿パンにし、携帯はdocomo、紅茶はマリアージュ・フレールのマルコ・ポーロ(100g ¥2625)を飲んでいる。
ギター片手にロンドンのアビー・ロードへ行くのが青春時代の夢であった。でも最近は米倉涼子似の奥さんと[韓国エステ&グルメツアー]でブランド゙・ショップの袋を片手にソウルの東大門あたりをウロウロしてるらしい。

夕方、窓から見える富士山が赤く染まっていた。
胃はズキズキするが酒日和である。

中山うり
美容師をつづけながらLive活動をしている。

2年くらい前、FMから聴こえてきた、
『月とラクダの夢を見た』
聴いていたら砂漠が浮かんできた。それに小学生が描いたような真っ黄色な月が。

中山うりを聴いていると時にはブエノスアイレス、時には釧路の港、小さいころ読んだペルシャの町が描かれた絵本の風景、楽しく生き生きとした町の情景が浮かんでくる。

今晩は『おんな泣かせ』をちびちびと呑みながらペルシャを旅しよっと。

中山うりのNew Release『ケセラ』は来週、買おう。

CDのジャケットは自分で作ったのでヘナチョコです。iTunesから購入したEP2枚分を収めています。
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# by w-scarecrow | 2008-12-06 19:03 | music | Comments(6)

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禁煙をしようと思い、毎日躰に禁煙シールを貼って4週間。あと2週間つづけなければならない。
このシールを貼ってから胃が最悪の状態。
煙草を吸ってもすぐに気持ちが悪くなりふた口吸ったら消してしまう。

今朝、まだ7時過ぎだというにバスに乗ったら混んでいた。
隣の女性の香水の匂いに最悪の胃が反応してしまい終点の手前で降りてしまった。
普段でもデパートの1Fの化粧品がずらりと並んでいるところは呼吸を止め足早に通り抜ける。香水を強めにつけていた彼女は悪くない。この禁煙シールが悪い。

昨日、亡父の月命日なので染井霊園へ。
巣鴨駅前の西友に立ち寄り線香と水を買う。
ここのエスカレーターはおそらく日本一速度が遅い。隣の階段を上がってゆく老人にいとも簡単に追い抜かれてしまう。

亡父のお墓のご近所に高村光太郎、智恵子夫妻の墓がある。
もっと先に行けば芥川龍之介、岡倉天心の墓もある。
「早く禁煙シールがとれますように」と親父に掌を合わせ、帰りに高村先生にも掌を合わせた。
親父とご近所付き合いをしていると想うので「親父をよろしくお願いします」と呟いた。

戦争中、文人や芸術家もある意味で戦争に加担した人たちも少なくはない。
高村光太郎は戦意高揚のために詩を書いた。
戦後、高村は自戒のため岩手の山中に入り、土間と三畳一間の小屋で亡き智恵子を心にいだき7年間暮らしたという。
(なぜか泰葉の顔が浮かんできた。やばっ)
「智恵子は東京には空が無いといふ ほんとの空が見たいといふ」

私も見てみたい『ほんとの空』
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# by w-scarecrow | 2008-12-05 10:48 | 散歩 | Comments(2)

二階堂明弘 展

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11月27日~12月6日  目白『ギャラリー FUURO』 豊島区目白3-13-5

ギャラリーの真白な壁やテーブルの上に紅葉が散り、大地が広がり、朽ちた鉄片が鈍い光を発し、黄葉がポツンと置かれているような空間。
晩秋の景色を楽しむかのようにうつわがレイアウトされている。
二階堂明弘に足を踏みいれた瞬間に圧倒されてしまった。

「土という命を育むものを見直したい」
化粧を施して焼いたうつわの表面をヤスリなどで擦ってゆく。
根気のいる作業をひとつひとつの作品に施している。命をふきこんでいる。
益子の土でこれだけ薄くつくられたうつわは見ることができない。

二階堂さんの柔らかな口調、感性、作品の繊細さに酔った一日でした。

   二階堂明弘
    1977年 北海道生まれ
    1999年 文化学院芸術専門学校陶磁器科卒
    2001年 真岡市にて築窯
    2002年 益子町に移転


写真・左[cup] 口径:7.9cm 高さ:8.5cm    写真・右[tea pot] 幅:16cm  高さ:10.3cm 容量:420ml
    
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# by w-scarecrow | 2008-12-01 20:44 | うつわ | Comments(0)

ARANCIA ロールケーキ

11月最後の日。雲ひとつない青空。
腰痛で動くのがきついと昨日、老母からの電話があり今日は早朝から実家へ。
自転車でとばして20分の距離。
昨夜、買っておいた材料でおでん、マカロニグラタン、ハヤシ(ライス)を作る。
食が細いのでこれで2日間は大丈夫だと想う。
4男1女の子供を育ててきた母。今でも週に一度、踊りを教えているので80代のわりには背筋がピンと伸びている。
東京の下町、向島で幾度も空襲をうけ、家を焼かれ生き延びてきた。
大正生まれの女は強い。何があっても動じない。
今まで息子たちには弱さを見せたことはなかった。
でも最近は少しだけ不安を口にしたり、躰の衰えをいうようになってきた。
お弟子さんの前でうちの娘は学生時代にラグビー部のキャプテンをやっていたと自慢するらしい。マネージャーとキャプテンを勘違いしている。楽しく愛しい母親である。
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あまりに天気がよかったので梅が丘から羽根木公園を抜けてARANCIAへロールケーキを買いに行く。
ほわほわのスポンジに濃厚な生クリーム、真ん中にカスタード。
甘さをおさえたほんとうに素朴なロールケーキ。週に一度は食べたい。
もっと上手くカットできなかったと後悔しています。

『ARANCIA』

世田谷区松原6-11-7
井の頭線 東松原駅より徒歩5分
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# by w-scarecrow | 2008-11-30 13:16 | 食 + うつわ | Comments(6)

吉野 弘 詩集

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『生命は』 いのちは  

生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする

生命はすべて
その中に欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうものだ

私は今日、
どこかの花のための
虻(あぶ)だったかもしれない
そして明日は
誰かが
私という花のために
虻であるかもしれない



『吉野弘詩集』より 
青土社 1981



汐留付近を歩いていると躰のすべてが渇いてくる。
東京湾から吹く海風にも湿気を感じない。
今すぐに、人の呼吸が感じられる場所に行きたい。言葉をかわさなくてもいい。
人の息遣いの中でホッと息をつきたい。
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# by w-scarecrow | 2008-11-26 18:41 | | Comments(4)

はれま

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京都川端通に『はれま』というチリメン屋がある。
10年ほど前、錺(かざり)金具の選定保存技術保持者の偉いおじいさんのdocumentを撮っていた。
寺社や二条城などの建築物を飾る錺金具、神輿の細かい金具の部分も錺金具という。私も実際に京都へ来るまでは錺金具という言葉も知らなかった。
職人さんの作業を見ていると楽しくてしょうがない。作業の詳細の説明を聞いていると未知の世界へ這入っていく興奮と驚きがある。
このおじいさんの昔話がまた面白い。京都の職人さんたちの遊び、艶気があり粋でもありスケールが大きい。
こういう旦那衆が何百年と京都の文化を支えてきたのだなと納得させられる。
「おやじさん、京都土産に買ってゆくとしたら何がいいですか」と訊いたら『はれま』のチリメン山椒がいいと奨めてくれた。
京都ではよく見る町家の一角にお店がある。なかへ入ると商品がなにもない。
ドキマギしていたら「おこしやす」と店の人が出てきた。商品の陳列していない店に入ったのは初体験だった。
『はれま』のチリメン山椒は東京では高島屋で買うことができる。こちらではちゃんと陳列してあります。

白米にのせて山椒の風味を味わいながら食す、しっとりとしたチリメン。
あのおじいさん元気かな?と食べるたびに想い出す。
おじいさん<紫>が頭につく勲章をもらったらしい、やっぱり粋な職人は紫がよく似合う。
京都は今頃、街中でも紅葉が観ることができるのかな。「そうだ!京・・」やっぱ今度にしよう。
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# by w-scarecrow | 2008-11-24 15:43 | 食 + うつわ | Comments(4)

遠い日の花火

1998年、横浜の空に幾度ともなく花火が上がっていた。
寺山修司の一文に「五月に咲いた花なのに、散ったのも五月だった」というのがある。
亡き母に捧げた言葉を引用するのは失礼だが、大洋(横浜Baystars)ファンにはシミジミっとくる言葉である。
4,5月はなるべく家で野球中継を観ながら酒をのんでいる。節約にはもってこいである。
5月の終わり頃になればBaystarsの結果を横目で見つつ外で酒をのんでいた。
勝ち負けより若手の台頭。悲しいかな下位球団のよりどころ。
毎年、こういうリズムで生きてきたのにこの年はその沁み込んだ習慣が壊されてしまった。
5月の連休もTV、梅雨の小雨振る日もTV、神宮球場へも横浜スタジアムへも足を運んだ。
こんなことは以後38年間は絶対に見ることができない。横浜ナインの勇姿をこの目に焼きつけなければ・・との熱い想いで缶ビール、バーボン、リッツをリュックに詰め込み球場へ。日々燃え尽き、酔い倒れ。
1998年10月。やっとその日がきた。酒とマルハのソーセージを買いこみ準備開始。
優勝が決まったあとDominoピザを注文したいのでメニューを見て注文するピザを確認『ドミノ・スーパー・デラックス』に決めた。
そしてVideo録画の準備、3倍速ではなく奮発して標準で録画をすることにした。HGのテープは3本用意してある。
初めてVideo Deckを買ったときに小林麻美のヒット曲『雨音はショパンの調べ』を標準録画して以来だ。
あとは電話器を冷蔵庫にしまっておこうと思ったのだがコードレスではなかったので押入れの敷布団の間に挟む。準備完了。
そしてその時がきた。1998年10月8日、午後8:56 甲子園球場に権藤監督が鳥のように舞った。38年ぶりのセリーグ制覇。
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2008年、あの溢れんばかりの泪を流した日から10年が過ぎた。
今年も例年と同じリズムで1年が過ぎた。
西武vs巨人の日本シリーズをNHKの『きょうの料理』とはしごをしながら眺めていた。
高校、大学、社会人野球を自分が横浜Baystarsのスカウトになった目で追っている。
そろそろ来年の有望選手のチェックをしなければと実らぬ恋をつづける日が始まる。
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# by w-scarecrow | 2008-11-23 17:47 | baseball | Comments(0)

竹中健次 備前

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竹中健次 『備前白釉湯呑』
口径 6.6-7.0cm 高さ 9.5cm

1957年 岡山市生まれ
1988年 人間国宝・伊勢崎淳氏に弟子入り
1993年 半地下式穴窯を築窯









紐作りにより胴部に穏やかな膨らみをもたせた六角のフォルム。繊細な貫入。
緊張感のある口造り。淡雪のようなぼってりとした風合いの湯呑。

ジュエリー・デザイナー出身の竹中健次さん。斬新でオブジェをつくっているような造形感覚の作品群。備前を知り、備前を求め、探求する。そういうベースが無い限り壁を超えた使い手の心を揺さぶる作品はできないのかもしれない。
タイプは違いますが同じ伊勢崎淳門下の隠崎隆一さんの作品も唸ってしまいます。
星野聖、小川壮一や若手の荻野雅也、森本良信、新しい感性が備前にはうごめいています。
さまざまなタイプの備前の作家さんたちの作品が楽しめて日々発見です。
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# by w-scarecrow | 2008-11-19 12:05 | うつわ | Comments(2)

小雨の日曜日

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11/16 恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館へ『American Mega Max 1957-1987』を観に行く。
ビート・ジェネレーションを象徴するジャック・ケルアックの小説『オン・ザ・ロード』が発表された1957年からウォーホールが亡くなる1987年までのアメリカを映した写真展。
キング牧師の写真の前で足をとめた。人としての当然である権利を得るために銃弾に伏すことをも覚悟して声をあげた。あれから40数年、バラク・オバマが次期大統領に就任する。
彼の目には未来の画はどう映っていたんだろう。
アメリカはどこへ向かって歩き出してゆくのか・・。<動>のアメリカを感じました。
経済人が国を動かすのではなく、学生が女性が差別を受けている者が普通の市民が国を変えてゆく。
そんなアメリカがありました。イデオロギーではない内なる声が。

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アメリカ橋から目黒方面を見る。列車がやってくる。
小さい頃、この橋を渡ることが怖かった。狩人の歌うロマンチックな橋ではなかった。
トラックがやっと1台通れる時代物の鉄橋だった。


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雨が少し強くなってきた。
駒沢通り沿いにある珈琲屋へ豆を買いに行く。
1981年創業の『ヴェルデ』。入口の脇に年代物の焙煎機がある。
3段階の焙煎度別に珈琲を選べ,ネル・ドリップを使って一つ一つ丁寧に淹れてくれる。
今日は深煎りの『スマトラ』の珈琲豆をを購入した。
小雨の日曜日、そろそろ珈琲ではなくビールの時間になってきた。




ヴェルデ

渋谷区恵比寿西1-20-8





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# by w-scarecrow | 2008-11-17 08:12 | tea | Comments(4)