winter's scarecrow

土用

e0158857_2281132.jpg



いきなりの麻婆豆腐の up の画。 食事後の方はごめんなさい 040.gif


平賀源内プロデュースの土用の鰻ばかりが延々と後世に残っているが、どっこい暑いときには熱くて花椒(中華さんしょう)のしびれるような辛さで夏をのりきる。

甜麺醤を少なめに豆鼓と豆板醤に多めのラー油、豆腐とねぎと肉さえあれば短時間で簡単に作れる大好きな豆腐料理、五香粉をふりかければさらに大陸の味に近づける。


e0158857_1617158.jpg



立秋までの18日間は夏の土用、江戸時代はご近所の川に鰻はちょろちょろとしていただろうが、今や絶滅危惧種。

そうそう簡単に家族5人でうな重を食べることはできない。 ましてや握り寿司好きになってしまった子供たちに新たにその味を憶えさせるのもいかがなものか。


シジミは盛夏が旬、江戸時代は落語の " 蜆(しじみ)売り " にあるように栄養豊かな土用のシジミは江戸っ子たちのスタミナ源。

もう一つ愉しみだったのは夏バテ防止の効果がある納豆、今のようにご飯にのせるのではなく納豆汁にして食したという。

シジミや納豆売りは夜明けとともに江戸の町々を廻る、長屋の隅々に売り声が響き渡った光景が浮かんでくる。


鰻を我慢して、ドナルド・トランプやマツコデラックスをTVで眺めながら麻婆豆腐や辛~いチキンカレーを汗をかきかき食べるのもいいかもしれない。


泉州の水ナスで一杯やるのも風情があっていい。 水ナス、買ってこよっと。
# by w-scarecrow | 2016-07-26 16:55 | | Comments(0)

小さな星を ♪

e0158857_02206.jpg



上を向いて歩こうよ 涙がこぼれないように・・

見上げてごらん夜の星を 小さな星を・・♪


終戦の混乱から右肩上がりの高度成長期へ、挫折感を引きずることもできず上を向いて歩いた時代。

悲しくっても俯くな、歌詞は誰もが抱ける夢と希望に満ちていた。


そんな説教や理屈でない庶民の本音や情景を語っていた永六輔さん。



60代のご夫婦が昭和歌謡や永さんや中村八大さんの話題を笑顔で話していた。



以前にブログで記したことがあるが、ラジオから聞こえてきた山田五郎(タレント・美術評論家)の話が強く残っている。

若い夫婦のスピード離婚について。 昔の人との結婚観について。

「昔の人は誰もが恋愛結婚していたわけではなく、まだ相手の人となりを探りながら生活をしていた。これからずっと連れそう相手だから、この人のどこが素敵なところなんだろう?と相手の長所を見つけながら過ごしていた」

あれっ、付き合っていたころのあなたとは違う!と失望感が増してゆく、そんな違いを語っていた。


カウンターで酒を呑み交わす、なにか同士のような思いやりが感じられるご夫婦の会話を耳にすると清々しい。


芋焼酎と " たけのこの里 " (チョコレート) を酒のあてに呑みながら、ひとり者の私が夫婦像を語っている。

変だ。
# by w-scarecrow | 2016-07-19 20:30 | そのほか | Comments(3)

シュワッチ

歴史上、記録的な暑さの夏になると NASA が言っていた。

アスファルトからの照り返しでオーブントースターのなかにいるようだった。

e0158857_0142467.jpg


さて、シャツのボタンを探しに新宿のユザワヤへ行くか、ちょっと遠いが浅草のほおずき市へ行くか・・・。

その前に投票所へ。選管から送られてくる投票整理券がどうしても督促状、脅迫状に感じられて毎回、トコトコと足を運んでいる。

冷房のきいた投票所で椅子に座りペタとハンコを押す人、PC をいじっている人、ジッと私を監視している人。

いいな~、こんなバイトがあったら。


e0158857_19251499.jpg


江戸っ子の魂の古里浅草、牛すじをつまみながら大ジョッキで一杯、み~んな笑顔。


e0158857_19255093.jpg


いつも銭湯へ行ったときに思う、ジッサマたちはなぜ熱~いお湯が好きなんだろう?


e0158857_19263119.jpg



バッサマたちはなぜ芸能人を見るとすすり寄ってマーキング(触る・両手で握手・背中を叩く)をしたがるんだろう? たぶん本能なのか。


e0158857_19265437.jpg



ラジオ CM でクスッと口元緩むタクシーものがある。

       「運転手さん、五反田(ごたんだ)まで行ってください」

       「わかりました、オランダまでですね」


e0158857_20242127.jpg



今だに2020東京オリンピックのエンブレム、組市松紋のデザインが馴染めない。


e0158857_20245924.jpg


7月10日はウルトラマンの日。

下北沢のいつもの飲み屋さんに " ウルトラマンX " に出演し、主題歌も歌っている千晶ちゃんと共演者の T くんがいた。

ウルトラマン50周年イベントの帰りみたいだった。 50年が経ったんだ~。
呑みながら私の発する言葉はほとんど「シュワッチ!」。 

今のウルトラマンはどんな言葉を発するんだろう。「何ッチ?」
# by w-scarecrow | 2016-07-11 20:16 | 散歩 | Comments(2)

七夕

e0158857_1404287.jpg



遠距離恋愛中の彦星と織姫が久しぶりの逢瀬を楽しむ中、40歳イケメンの大西卓哉さんがズドーンと彼らを引き裂くように宇宙へと旅立った。

「地球は青かった♥」幼稚園生みたいな単純な言葉が名言になっているが、ガガーリンはもっと大人の言葉で地球の美しさを語っていたらしい。

宇宙での閉鎖的な空間での緊張は計り知れないストレスになってのしかかる、とび抜けた順応性を持った人しか耐えられないだろう。
同船者に坂上忍みたいなやつがいたら・・。

宇宙から地球を眺めた人は皆、地球の美しさを語るのに地上はストレスに満ちている。

せいぜいスカイツリーから暮れなずむ関東平野をゆったりとした気分で眺めたい。アリンコのように見える人間たちは「私なんだな」と確認しながら。


e0158857_14293661.jpg



富ヶ谷にあるフレッシュネスバーガー一号店、木造平屋建ての小さな店。

10数年くらい前に木村拓哉が女の子連れでチリドッグを食べる私の横に座ったことがあった。所作がカッコよかった・・!


いつもの昼下がりの店内、後ろの女子はお決まりのダイエットの話。(私は最近、体重が知らず知らず落ちてきて困っている)

「せっかく、滅多に着ない白いワンピースを着てきたらさ、(彼は)巣鴨に食事に行こうっていうの。え~巣鴨・・そしたら巣鴨に美味しいカレーうどんの専門店があるんだって・・デリカシーのかけらもないやつでしょ」

彼女は七夕の短冊にはなんて書いたんだろう?

私は短冊じゃ短すぎる、とりあえず江戸前のキスの天ぷらか、コハダの美味しい握り寿司が食べたい。

もう少し艶気のある願いがあるといいんだけど。
# by w-scarecrow | 2016-07-08 14:58 | そのほか | Comments(0)

♪ 今 君は綺麗だよ

e0158857_20184993.jpg



                     花がなければ

                    世界は寂しいのか

                    ならば

                    それがないために

                    かく荒寥としている

                    というものは

                    なにか



e0158857_20242326.jpg



音楽動画サイトで十代の女子がめちゃめちゃ格好いい新人バンドを見つけた。

こんな刺激的で新しいサウンドはいままで聴いたことがない、彼女はそんなバンドに夢中になり、コメント欄に「このバンドのことを知っている人がいたら、もっと教えてください!」と書き込んだという。

その新人バンドの名は THE BEATLES 。


e0158857_20435815.jpg



英国の地方都市リバプール、♪ Love me Do ♪ でデビューした4人組が世界を席巻するのにそう時間はかからなかった。

1960年代、既成の秩序が壊れ日々新しい価値観が生まれいった。

混沌としたあの時代と今、私たちが生きている時代がなにか似ている。

20世紀、多くの人々の心をとらえたビートルズ。 21世紀、流れゆく時間のスピードの速さにあたふたしながら、この喧騒からどんなものが創りだされていくのか愉しみでもある。

忌野清志郎が「(世界や日本で今、なにが起きているのか)ニュースを観なければきっとステキな一日が送れる」と言っていた。

ほんとニュースなんか観たくない。


ラジオから流れてきた Uru の 星の中の君 に癒される。
# by w-scarecrow | 2016-07-04 21:30 | そのほか | Comments(0)

スイカ

e0158857_1792592.jpg



スイカが恋しい季節になってきた。

半月に切られた果肉にガブッとかぶりつく。喉をごくりと鳴らし、みずみずしい甘さがいくつもの夏を想いおこさせてくれる。

私の通った小学校はまだ古い木造校舎が残っていて、一、二年生のときは机も木製の二人用だった。

その二人用の机は境界線が不明瞭で消しゴムがはみ出ているだとか、肘が国境を越えたとか、ささいな争いが絶えなかった。

幸い隣に座る Y 子は体育は不得手だったが物静かなやさしい子だった。

昼休み、彼女はひとり机に座り黙々とリリアンを編んでいた。ミカンみたいな色をした編み物が少しづつ顔を出している。

そんな見事な技に魅せられ私もやってみようと・・・。


「男がやるもんじゃない」と母に言われるのは解っているので、高校生の姉にねだってみることに。


「絶対、みんなに言わないんでほしいんだけど、オレもリリアン買ってもらったんだ」

打ち明けられた Y 子から『今日から仲間だね』と言わんばかりの笑顔が返ってきた。


e0158857_0114686.jpg



Y 子のお父さんは小学校の真ん前にあるビール工場に勤めていた。

私はいつものように近所の酒屋の立ち飲みコーナーで清酒を呑んでいる父親を迎えに行く途中、Y 子とお父さんに出くわした。

すれ違いざまに軽く手を振るY 子。お父さんの手にはネットに包まれた大きなスイカがあった。


「そろそろご飯だから帰ってきてって」「お前、食うか」と、つまんでいた鯨の大和煮の缶詰を差し出すわが父。
「クジラはいらない」

いいな~よそんち。


日本一のスイカの出荷数を誇る熊本県。5月が出荷のピークだったらしいがどうだったんだろう?
丸々一個のスイカを食べたいですね。

種をプイップイッとベランダの端まで飛ばして・・・。
# by w-scarecrow | 2016-06-27 18:40 | そのほか | Comments(0)

お宝

e0158857_15113822.jpg


母の日の華やかさにはまったく及ばない父の日。

地方紙に父親の想いを綴ったエッセイが載っていた。


「(抜粋)あのころに戻りたいと思うことがあります。もう一度やり直したい場面がいくつもあります。
お父さんは世界でいちばん強い、お父さんは世界でいちばんモノ知り。それを信じていた子供たち。

生まれたときは『生きてればいい、それだけでいい』そう思っていたはずなのに・・。

子供たちが成長するにつれ、いつの間にか『オマエのためだ』といいながら、親のわたしたちの欲のために子供を叱り、わたしたちのミエのための子育てをしていることがありました。
わたしたちは『世間に自慢するための子供』を育てたいと思っていたのでした。

そんなわたしに叱られて、泣きながら眠ったその顔に、涙のあとがくっきりと残っていました。
その涙のあとを拭きながら、わたしはなんと愚かな親だろうと思いました。

わたしはそのつど子供たちに許してもらって親を続けてきたのです。

いま、わたしの願いははっきりしています。
子供たちが幸せでありますように。この世に生まれてきたことを喜べますように・・。
そのほかのよいことは、オマケなんだと思います。



e0158857_151393.jpg


学生時代の友人は父の日に娘さんから高級育毛剤をプレゼントされ、「そんなにイッてるのか?!」と育毛オタクになってしまいました。

別の友人は父親とそっくりな顔が娘さんのコンプレックスになり、思春期のころは「傍を歩かないで!」とキツイ禁止令をもらってしまった。
娘さんが幼稚園のときに描いたお父さんの似顔絵がお宝だという。” だい好きなお父さん、おしごとがんばって!”

父の日の悲喜こもごも、次の日の飲み屋は失恋した若者のように肩を落としたオジサンたちでにぎわっている。
# by w-scarecrow | 2016-06-24 16:04 | そのほか | Comments(0)

SATO

e0158857_1912399.jpg



6月も3分の2が過ぎたのに、まだ台風が一つも発生していないのは18年ぶりだという。

NASA の発表でも史上最も暑い夏になるらしい。

浅草や鎌倉の人力車での観光も近い将来、ラクダに乗った寺社巡りになるかもしれない。

北向きの部屋に引っ越しをしておいてよかったっ。


降雨の少ない東京の町のアジサイたちは潤いのファンデーションも塗れず、七変化ができずにいる。 古来日本生まれの花なのに江戸時代以前の歌や文学には殆ど登場しない。

先人たちは心変わりの七変化を嫌っていたのかもしれない。

今やアジサイの名所は人、人、人。 

一色に染められる愚に気づいたのかも。


S さんからいただいた佐藤錦、ベッピン揃いだ。小さな小錦から食べることにしよう。
# by w-scarecrow | 2016-06-20 19:43 | そのほか | Comments(0)

ぬか漬け

e0158857_19245281.jpg



e0158857_1926924.jpg



ケルト神話ではナナカマドは魔女の木といわれ、霊的な力を呼び起こす力があるとされている。

ファインダーを通して眺めていると「おとぎの国」へと引き込まれていきそう。

妖精たちにはそんな遇いたくないが、クッキーを作っているクッキーモンスターには会ってみたい。


e0158857_19411358.jpg



              米ぬかを蒸す干す炒る
              一つかみ天塩ほうりこんだ
              水を沸騰させて よく冷やしてくわえる
              みそぐらいの固さにして それから
              昆布 赤唐辛子 ショウガ 魚の頭

              古いパンを少し ビールをちょっとという感じ
              しっかりした樽か 瓶につめる
              
              漬けるものは何だっていい
              きみの時間を漬けてみるといいよ
              ぬかみそは毎日ってことが大切なんだ
              日に一度手を突っ込んで掻きまわすんだ
              
              新鮮な空気がたくさんほしいんだ
              風をいっぱいに通してやるんだ
              酸っぱくなってきたら 重層を一つまみ

              こころのカケラを二ツ三ツ混ぜてやる
              孤独な生きもののように
              冷たくて暗いところがぬかみそは好きだ

              急いではいけない
              ぬかみそを漬けるとわかる
              毎日がゆっくりとちがってみえる
              手がはっきりとみえる


                                     長田弘詩集「食卓一期一会」より


デパ地下でいつものようにぬか漬けをかってきた。きゅうりにナスにカブ。
スーパーでパックに入っているぬか漬けは塩っからい。

おふくろやばあちゃんの味がしない。 

自分で漬けたいという欲求を抑え毎回毎回買っている。ハマったら最後なんです。

「漬ける」行為はまさしく時間を感じるということ。ぬか漬けができあがるまでの時間も一緒に食卓で味あう。

いいな~。
# by w-scarecrow | 2016-06-13 20:16 | そのほか | Comments(0)

アンテナ

e0158857_1522966.jpg



「ベトコンはオレをニガーとは呼ばない、アジアの貧しい人を殺すなんて冗談じゃない、白人こそ自由の敵だ」

ローマオリンピックで金メダルを獲得し、その後も数々のタイトルをものにしたムハメッド・アリ、変わらない差別に憤り入店を断られたレストラン近くの川にメダルを投げ入れた。

ベトナム戦争への徴兵を拒否し、それまでの栄光のタイトルを剥奪された。

「過剰なほど自己を信じる能力」とアリについて作家・沢木耕太郎は著書 " 一瞬の夏 ” で記している。

ロサンゼルス五輪での聖火を危なげに持っていたアリの姿が甦る。 権力や裏社会と闘いつづけてきたスターが病魔と闘っていた。 

闘うこと、どれだけの負荷をかけ自分と闘ってきたんだろう?


e0158857_15315385.jpg


返還前の香港の旧・啓徳空港へ初めて降り立ち、九龍から裏街へ行った。

ダストから流れてくる強い香辛料や油の匂いが人々の放つ体臭と相まって街中を包み込んでいる。

狭い小路には生きたままの食肉用の鳥たちやケージに入った爬虫類が店頭に並び、短パン一丁の主人が煙たそうに煙草をふかしている。

華やかなビル群の狭間とその影に暮らす人々。

そんな歴史ある街の匂いと混沌と、デカダンと奔放さと熱気に私は圧倒されつづけた。

沢木耕太郎の " 深夜特急 " で沢木が乗った香港島へ向かうスターフェリーにも乗ってみた。

今まで自分が身を置いていた酔狂な街路の興奮から覚め、心穏やかになっていく・・。


『私が旅という学校で学んだことがあるとすれば、それは自分の無力さを自覚するようになったのかもしれない。旅に出なかったら自分の無力さにずいぶん鈍感になっていたような気がする』

『無力な自分が悪戦苦闘をしているところを、他人のようにどこからか眺めていると、少しばかりいじらしくなったりもする。おい、おい、そんな頑張らなくてもいいものを、と』沢木耕太郎

" 深夜特急 " を読んで香港・マカオ、南アジア、インド、イスタンブールへの旅をされた人も多かったはず。

あの当時の私には「未経験」という財産つきの若さがあった。

今は、寅さんのように日本の風情ある地方都市で、どこからか現れるマドンナと出逢う、そんな軟派な旅を夢見ているかもしれないが、まだ当時のような感受性は残っている、と思う?!

感受性のアンテナを磨きながら期を待つことにしたい、と思う。 頑張ろうっ。
# by w-scarecrow | 2016-06-08 19:35 | そのほか | Comments(2)

ゾウさん ありがとう

e0158857_143346.jpg



                    思い出さないでほしいのです
            思い出されるためには 忘れられなければならないのが いやなのです

                                         寺山修司
 


e0158857_1485597.jpg
 


井の頭自然文化園で69歳で逝ってしまった象のはな子さん。 はな子さんの干支はイノシシ、料理家・平野レミと同じ年。

タイの王宮で大事に育てられ、2才のときにゆらゆら船に乗ってニッポンへ。

はな子さんは武蔵野の地で毎日どんな夢をみていたんだろう?

緑眩しい森林の夢?

やさしいお母さんの長い長い鼻の夢?

花をたむける年配の人々、涙を流している人、それぞれの思い出がはな子さんがいなくなったステージに重なり合っているようだった。


新入社員なのかお決まりの黒いスーツの女子2人、デニッシュにカフェラテ。
「本気出したら仕事も付き合い(男)も上手くいくと思ってた・・・」

聞こえてくる声に私の方もしんみりとしてきた。

回転寿司であれば取り逃した皿もまた回ってくる。
短い一生、どんな人たちと出逢えるかがすべて、デニッシュを食べ終わったら本気出そうっ。

横浜 DeNA ベイスターズが調子を取り戻してきたので日々一喜一憂、疲れきっています。





                                       
# by w-scarecrow | 2016-06-04 14:52 | そのほか | Comments(0)

うつり気

e0158857_21292632.jpg


         思いきり愛されたくて 駆けゆく六月 サンダル あじさいの花   俵万智


e0158857_21324382.jpg



東銀座のビルとビルの狭間で野菜を売っている86歳のおばあちゃんがいる。

働く女性の笑顔のなんと綺麗なこと。 おばあちゃんは茨城から毎朝新鮮な野菜を1mはある大きな籠を背負ってやってくる。


昭和30年代から千葉から来る行商のおばちゃんたちの専用車両が京成電鉄にも国鉄にもあった。もんぺを穿き籠を背負い都内各地のお得意さまの家々を売り歩く。

私の家にも物心ついた時から千葉からのおばちゃんがやってきた。 多めに野菜を買ったときは干し芋をサービスで置いていってくれた。
「w ちゃん、好き嫌い言わずにいっぱい食べて大きくなんなさいな」

おやつには、よそんちみたくゼリーやホットケーキを食べたいが、いつも干し芋か味噌おにぎり。
干し芋はいまだに嫌いだ。


e0158857_21533212.jpg


瀬戸大橋が開通してからは高知のトマトもピーマンもショウガも採れたその日の新鮮野菜が東京へ入ってくる。
鳴門金時、愛媛の新種の柑橘類。東京では流通が少なかった野菜が今は身近な存在になっている。

秋田のジュンサイ、宮城の曲がりネギ、大阪の水茄子、各地の名産品がアンテナショップを回れば手に入る。
そんな野菜たちを手にしたときの幸せな気分。 

6月、緑色をした野菜たちの旬を迎える。 いつも行く飲み屋さんで出してくれる東京狛江市で採れた枝豆が抜群に旨い!

e0158857_22155796.jpg


     ” 安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませぬから ”

広島・平和記念公園にある原爆慰霊碑に刻まれた碑文には主語がない。 人類の使命。


雨に濡れた紫陽花はより色の深さを増す。 紫陽花の七変化、無情、移り気などの花言葉、そんな浮気な花々に包まれてみたいですね。
# by w-scarecrow | 2016-05-30 22:36 | そのほか | Comments(0)

おもいでポロポロ

e0158857_2121097.jpg

                   代々木上原の銭湯&コインランドリー



「希望とは地上の道のようなもの」魯迅は言っていた。

もともと地上に道はない、歩く人が多くなればそれが道になる。祖国に失望しもがいていた文学者・魯迅。


今まで出逢ってきた人たちに、自分には全くない大きさ、大らかさ清々しさを感じるときが多々あった。

この人はどんな所で育ってきたんだろう? 海も山も青い空も済んだ水もその人背中の向こうに広がっている。

いつも思う。土。

私は幼稚園も小学校もそれ以降も土を踏んで通学することはなかった。 小学校の校庭はコンクリートだった。

土を踏むことがなかった。土の上で遊ぶことも少なかった。


高畑勲監督の映画 " おもいでぽろぽろ " 、主人公のタエ子は親の代から東京育ち、夏休みに祖父母の待つ古里へ帰省する友達が羨ましくてしょうがなかった。

夏休みの宿題の作文の題材が私もなくて困った。

父も祖父もよく判らない先祖も東京生まれ。帰省する古里がない。

虫捕りや川遊び、田舎の夏祭り、縁側でスイカの種をプイプイと飛ばすこともなかった。

タエ子は20歳を過ぎてから親戚が住む山形へと足しげく通うことになる。

私も大学時代の友人の住む静岡や東北、北海道へとポカリと空いた穴を埋めるように勝手に帰省することにした。

なんでこんな性格な人間になったんだろう?と想う。 「土」なんだ、きっと。
# by w-scarecrow | 2016-05-25 22:13 | そのほか | Comments(0)

おから

e0158857_15164426.jpg



              ゴマ和え


                台所に立てば
                菜をゆすがなくてはなりません
                菜をゆすいだら茹でなくてはなりません
                
                台所に立てば
                火はほうほう言うし
                鍋はじんじんじんじん
                そこで塩を一つかみ
                菜が色よく茹ったら
                水に放さなきゃならないし
                そろえて絞ったら切らなきゃならないし

                台所に立てば
                重ねたお皿はカチャカチャカチャ
                湯気やら煙やら
                あっちから こっちから
                そらそらゴマがピチパチ跳ねて
                アッチチ 鍋掴み鍋掴み
                布巾 摺り鉢 菜箸 醤油

                台所に立った途端にドミノ倒しがはじまって
                ひっかかっている心配事は
                こぼれ落ちそうな悲しみ事は
                あと回しにしなきゃあ なりません


                                山崎るり子詩集(思潮社刊)


e0158857_15254621.jpg



何気ない毎日が風のように過ぎてゆく、どこに向かって吹いているんだろう・・。

うつろいやすい春、少しづつ何かがずれている。



『トントントン、日野の2トン』と呟きながら、駅からの坂道をのぼっていく。

坂のてっぺんにはいつもの豆腐屋さん。

また生揚げ(厚揚げ)の肉詰めが食べたくてのぼっている。ねぎと挽肉は背中のリュックのなか。



e0158857_17564885.jpg

「すみませ~ん、卯の花を2パックください」と40歳代の母親。

卯の花や豆腐屋ならではの惣菜が店頭に並んでいる。

「これ豆腐で出来てるの?」と中学生くらいの娘。

「おからの炊き合わせ・・」

「おから?!卯の花って名前がキレイだね」




おからは " 空っぽ " " 中身のない " という意味。 

でも椎茸やニンジン、こんにゃく、ごぼうなどと出し汁で鍋にかければ、美味しさをいっぱい抱き合わせた一品ができあがる。

私も次に来たときはおからを買って帰ろうっと。 いいね日本の食。


    ” 卯の花の 匂う垣根に ホトトギス早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ ”
# by w-scarecrow | 2016-05-20 18:04 | そのほか | Comments(0)

TOSHIKO ♪

e0158857_20442030.jpg



3月に NHK BS で放送された " TOSHIKO スウィングする日本の魂 " を再度、観ながら黒霧を呑んでいる。

TOSHIKO= 秋吉敏子、N.Y. 在住の86歳のジャズピアニストのドキュメント。

1929年満州・遼陽で生まれ、終戦後大分県別府へ引き揚げる。
進駐軍向けのダンスホールで16歳でピアニストとしてプロになる。

1956年、日本人として初めて米・バークレー音楽院へ留学。

天才ピアニスト、バド・パウエルに傾倒し、故にコピーだとライブハウスに立てない日がつづいた。

シングルマザーになり、娘の満(Monday) を大分の姉に預けての N.Y. での苦悩の日々。


e0158857_2111787.jpg


私が20代の頃、ずっとこの STORYVILLE というマイナーレーベールのレコードを探していた。

神保町のトニーという古レコード屋、アメリカへ行ったときも中古レコード屋に足を運び秋吉敏子を探していた。

強烈なテクニックで走るバド・パウエルのピアノはスゴすぎて好きにはなれなかった。

多くのジャズミュージシャンがそうであるようにバド・パウエルもチャーリー・パーカーもビリー・ホリデイも麻薬に溺れていった。

Bud Powell in Paris という彼のラストレコーディングがある。 あの泡のように湧き出てくる旋律が別人のように、見えなかった音を探すように、葉先の滴が落ちるように一つ一つがイマジネーションを持って訴えかけてくる感じがした。やっと好きになれたパウエルの最期の調べ。

巨匠黒澤明のひとつの隙もない映画があまり好きにはなれなかった。成瀬己喜男監督のゆるい情緒の方が好きだった。
絢香の上手すぎより、Superfly の方が沁みてくる。

86歳の秋吉敏子はまだ前へ前へと進んでいる。20代の彼女より広い世界へと・・。

「wishful thinking」と彼女は言う。 Village クリックして聴いてみてください。


写真のオリジナル盤 LP をいまだ手にしていない。いつの日かふと現れるかもしれない。
# by w-scarecrow | 2016-05-14 22:08 | music | Comments(0)

♪ Here Comes The Sun

e0158857_21153214.jpg



水色のギンガムチェックのボタンダウンを着たお父さん、ジーンズの色の褪せ具合が格好いい。

代官山の蔦谷書店で平積された " THE BEATLES 1 " の DVD を手に取っている。

たぶん、70歳は越えている。

眼鏡の角度を変えながらラインナップ曲を見ている。

なんか、素敵だ。 ビートルズの曲を口ずさむ戦中生まれの世代。

CD 売場でも若者たちはスマホを離さない。 スマホ売場でもきっと片手に持っているだろう。

みな、みな、下を見ながら歩いている。

ギンガムチェックのお父さんたちは高度成長期に青春時代を送っている。

みな、みな、上を見ながらその時代を生きてきた。 ビートルズと同じ時代を生きてきた。


e0158857_21421688.jpg



私はサザンオールスターズを口ずさむお年寄りになりたい。

カラオケで ♪ いとしのエリー ♪ を歌うとき ” エリー my love so sweet ” のエリーを好きな子の名前に置き変えて歌っていた情けない青春時代。

一番好きな ♪ 希望の轍 ♪ でも鼻歌混じりに歌いながら歩いていきたい。


ギンガムチェックのお父さんはレジを済ませ、ルイガレのチャリに乗って神泉方向へ走って行った。
# by w-scarecrow | 2016-05-11 22:10 | music | Comments(4)

校 歌 

   ♪ この丘の ひかりかがやく空のように いつも明るいこころでと・・ ♪

桜の花の咲くころ、雨に濡れたツツジに導かれ歩くとき、壊れたようなオルガンの音がよぎったとき、ふと母校の小学校の校歌を口ずさんでいることがある。

たのしいとき、北京の空みたいな心地のとき。


e0158857_10591526.jpg



   なんとも楽しい校歌をもつ小学校がある。


                  ♪ おはようさん あら カタツムリ
                   るん るん る るん るん
                   おはようさん カタツムリ
                   宇宙人なのね 光にまみれて
                   うれしいな うれしいな
                   いらっしゃい カタツムリ
                   ここは上鷺宮小学校
                   露のおいしさ おしえてね
                   露のおいしさ おしえてね ♪ 

                                      作詞:宗左近  


e0158857_10575335.jpg



GW中に同じ校歌を歌える人と居酒屋で焼酎を呑んだ、あの文房具屋さんはまだあるの? ハンコ屋の息子は? あの煙草臭い先生はどうしてるんだろう? うさぎはもういないよね?

彼女の息子さんも同じ母校の現役小学生、「いいよね、同じ校歌を歌えるって」

いつも気を張っている働き者のお母さん、ふと ♪ この丘の ひかりかがやく空のように ♪ と、しんどいときにお母さんは口ずさむんだろうか?

東京の空、輝いています。 春っていいね。 銭湯でも行ってこっ。

                                   
# by w-scarecrow | 2016-05-07 11:54 | そのほか | Comments(0)