♪ 知らない街を 歩いてみたい
どこか遠くへ 行きたい
知らない海を ながめてみたい
どこか遠くへ 行きたい
遠い街 遠い海
夢はるか ひとり旅
愛する人とめぐり逢いたい
どこか 遠くへ行きたい ♪
永六輔と中村八大の名コンビの旅を誘う曲。
秋元康と同じくらいのシンプルな?!詞、今考えれば素人でも描けそうだ!
国鉄が電通の名プロデユーサー藤岡和賀夫氏を再建の柱として、青春18切符や高峰三枝子と上原謙をCMに起用したフルムーン、そしてJRまで、恰好いい戦略がつづいた。
殺風景な国鉄の駅舎に、見たこともない遠い町の画が貼りだられていた。そのポスターが欲しくて、欲しくて。
小中学時代のわが家は兄3人たちから檄が飛ぶ、「肘をついて食べるな」「箸はちゃんと持て」「くしゃくしゅ音を立てるな」、こんな修道院みたいな環境で育った末っ子は永六輔の詩に感動した。
家を出て 遠くへ行きたい!
小学生のときは「高野山に出家したい」「ウィーン少年合唱団に入らせて」と母に懇願したが聞く耳なし。
中3のときは同志社高校の願書を取り寄せ「京都へ行かせて!、寮もあるし新聞奨学生もあるし・・・」またもや空砲。
いつになったら知らない街へ行けるんだろう・・。
♪ いい日旅立ち ♪ の山口百恵の歌声に誘われ、
青春18きっぷで山形出羽三山へひとり旅、福島、岩手へとひとり旅はつづいた。
人との出逢い、10代の若僧にもすごく優しくしてくれた人々。
大人になってからは 、「シンデレラ・エキスプレス」の横山めぐみにちょいと固唾をのみ、
山下達郎の「クリスマス・イブ」の深津絵里、牧瀬理穂になぎたおされ、
自分でもクリスマス・イブは新幹線ホームでの遠距離恋愛の定番を実現した。
東北新幹線から降りてきた彼女は名物のゆべしと、婆ちゃんが作ってくれた味噌と漬けものをお土産に持ってきてくれた。サイレントナイト。
あれから何年が経つんだろう・・。
もう何年も on air されている JR 東海のCM「そうだ、京都へ行こう!」にも
「どうせ混んでるんだろ・・」と皆、食指が動かない。
JR 東海はお膝元の名古屋はどうして・・「そうだ、名古屋へ行こう!」のCMを作らないのだろう。
名古屋出身の武井咲は人妻になってしまったのでNG,私の好きな佐藤栞里ちゃん起用で熱田神宮でひつまぶしを食べる画、名古屋の喫茶店であんこトーストを美味しそうに食べてもらって、スガキヤの台湾ラーメンではなく、新幹線下りホームの立ち食いきしめんをすすってもらって・・JR東海はなぜ名古屋を冷遇するんだろう。
♪ 愛する人と巡り逢いたい どこか遠くへ行きたい ♪
♪ あーあ 日本のどこかであなたを待っている人がいる ♪
そんな電通や谷村新司の詞にひょいひょいと誘われた青春の旅でいっぱい出逢がありました。
「そうだ!どこへ行こう!」
遠くへ行きたい。
まだ見ぬ街に・・行きたい・・
神奈川三浦漁港にあがる稀少サバ、松輪サバを買ってきて味噌煮を作りたい
もちろん赤味噌で 食べた
#
by w-scarecrow
| 2019-09-24 22:13
| そのほか
日曜日、仕事中にメールが入っていた。
助監督、撮影助手、同じ暗黒のペイペイ時代を過ごした友。今は郷里に帰り家業を継いでいる。
「w、長男が出来たんだけどいい名前ないか?」「爺ちゃんたちが決めるんじゃないの?」
「そんなの気にしなくていいから」
そんな息子は28歳になっていた。「カメラマンの息子は、ライカに決まってんじゃない」
そろそろ危ないとは知っていたけどライカくんは逝ってしまった。
ライカくんとは彼が専門学校の時、カメラマンの助手になったときと2度、二人で飲みに行った。
「ムービーとスチールカメラマンの違いはあるけどお父さんと同じ道を選んで、オヤジ嫌がってないの?」
彼は「全然」と首を振っていた。爽やかな笑顔が今も脳裏にこびりついてる。
「wさんが僕の名前の名付け親なんですよね・・」「Nikon や Canon じゃ、まずかったし」
彼の親父は「なんで自分より先に・・」「病気になったのもなんも親のせいだよな・・」と細い声で言っていた。
彼の親父は「なんで自分より先に・・」「病気になったのもなんも親のせいだよな・・」と細い声で言っていた。
駅からの帰り路、電話を切って街道沿いにある小さな飲み屋さんへ入った。3度目。
一年かかってやっと見つけた落ち着ける場所。
高校生棋士・藤井くんみたいなシャイな店主。
ライカくんが好きだったバンプ・オブ・チキンの曲が店内に流れていた。
部屋に帰りTVを点けるとコーヒー飲料 WANDA の CM が流れれていた。
北野たけしが運転するタクシーに乗り込んだ神木くん。
「最近ちょっと疲れちゃって」
「それだけあんたが必要とされているんじゃないの・・」
バンプを好きだったライカくん、きっとバンプを尊敬している米津玄師も好きだったんじゃないかな・・。
彼はどんな恋をしていたんだろう・・
心底、響いた。28。
バンプを好きだったライカくん、きっとバンプを尊敬している米津玄師も好きだったんじゃないかな・・。
彼はどんな恋をしていたんだろう・・
心底、響いた。28。
米津玄師 Lemon
#
by w-scarecrow
| 2019-07-03 00:38
| そのほか
マックの前を通ると新メニューのマックトリオの大きなのぼり?
どれも美味しそうだ。
メニューの名前は " ノグチ " 、” ヤグチ " 、” トリチ " とある。
" ヤグチ " はかつて映画の製作進行でショーケンそっくりな喋り方をする、いけすかない矢口という男がいた。
" ノグチ " まだ若いのに明治時代の頑固者、幕末の武士の性格をした東北沢の洋風居酒屋の店主の名字だ。
頑固者の" ノグチ " を食べることにした。Wチーズバーガーのちょいとだけプレミアム感。いい具合のチーズソース。
そんな武士に想いを馳せていた私の横で10代後半のギャル?の言葉が耳に入った。
「ねぇ、マックのコークってジイちゃんの香りがしない?」とメタボ気味のギャル友に呟いていた。
ジイちゃんの香り?
なんじゃ!
香港の立法会周辺では若者や家族連れが、黒のシャツを着て侵され始めた自由を取り戻そうと200万人が立法府政府機関に向かい行進している。
逃亡犯を中国本土への送還することへの撤回、林行政官の退陣を求めて集結している。
「暴徒」「暴乱」と呼ばれた市民たち、天安門事件から30年が経つ、そんな熱をTVから重く感じる。
2014年の雨傘運動、それ以来の最大のデモ行進。
香港映画の助監督で編集作業の休日に、ビクトリアパークでガチョウのロースト弁当を食べ感嘆していた私。
その公園に若者たちが今、集結していた。「おっと」のノー天気だった自分が甦る。
ジーちゃんの香りがする。
数年前に霞が関に集結して安保関連法案や憲法改正に「NO!」を唱えたSEALDsの若者たちに感動していていた。
その彼らの叫びの後ろに××労組ののぼりが画面で見えたときに幻滅した。
なんで個で自己表現をする若い彼らの邪魔するのだろう。
主義思想は別として旗をかかげ旗のもとに集い叫ぶ奴らが大嫌いだ。そんなのぼり・・が!
個で闘えないんだろうか
旗好きの彼らは。
名優・米倉斉加年さんの画。
1983年に出版された米倉斉加年作・絵の素晴らしい絵本があった。
” おとなになれなかった弟たちに ”
米倉さんは福岡県人、太平洋戦争中の疎開先での飢えを忍んだ日々の自伝的物語。
食べ物がなく乳もでなくなっていた母、いただいた乳児への弟のミルクを盗み飲みしてしてしまった兄、そして栄養失調で亡くなった弟。
米倉さんの絵師としての作品も素敵だった。
どれも美味しそうだ。
メニューの名前は " ノグチ " 、” ヤグチ " 、” トリチ " とある。
" ヤグチ " はかつて映画の製作進行でショーケンそっくりな喋り方をする、いけすかない矢口という男がいた。
" ノグチ " まだ若いのに明治時代の頑固者、幕末の武士の性格をした東北沢の洋風居酒屋の店主の名字だ。
頑固者の" ノグチ " を食べることにした。Wチーズバーガーのちょいとだけプレミアム感。いい具合のチーズソース。
そんな武士に想いを馳せていた私の横で10代後半のギャル?の言葉が耳に入った。
「ねぇ、マックのコークってジイちゃんの香りがしない?」とメタボ気味のギャル友に呟いていた。
ジイちゃんの香り?
なんじゃ!
香港の立法会周辺では若者や家族連れが、黒のシャツを着て侵され始めた自由を取り戻そうと200万人が立法府政府機関に向かい行進している。
逃亡犯を中国本土への送還することへの撤回、林行政官の退陣を求めて集結している。
「暴徒」「暴乱」と呼ばれた市民たち、天安門事件から30年が経つ、そんな熱をTVから重く感じる。
2014年の雨傘運動、それ以来の最大のデモ行進。
香港映画の助監督で編集作業の休日に、ビクトリアパークでガチョウのロースト弁当を食べ感嘆していた私。
その公園に若者たちが今、集結していた。「おっと」のノー天気だった自分が甦る。
ジーちゃんの香りがする。
数年前に霞が関に集結して安保関連法案や憲法改正に「NO!」を唱えたSEALDsの若者たちに感動していていた。
その彼らの叫びの後ろに××労組ののぼりが画面で見えたときに幻滅した。
なんで個で自己表現をする若い彼らの邪魔するのだろう。
主義思想は別として旗をかかげ旗のもとに集い叫ぶ奴らが大嫌いだ。そんなのぼり・・が!
個で闘えないんだろうか
旗好きの彼らは。
名優・米倉斉加年さんの画。
1983年に出版された米倉斉加年作・絵の素晴らしい絵本があった。
” おとなになれなかった弟たちに ”
米倉さんは福岡県人、太平洋戦争中の疎開先での飢えを忍んだ日々の自伝的物語。
食べ物がなく乳もでなくなっていた母、いただいた乳児への弟のミルクを盗み飲みしてしてしまった兄、そして栄養失調で亡くなった弟。
米倉さんの絵師としての作品も素敵だった。
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by w-scarecrow
| 2019-06-19 22:57
| そのほか
狭い路を制服を着た男子や女子生徒たちが横に並びわがもの顔で歩いてる。
夜になって新入生歓迎会の帰路なのかヘベレケの大学生たちに、路を塞がれている。
たぶん青春時代、同じことをしていたおじさんになった私がいる。
「ちゃんと、路を開けろよ」と呟く。
千鳥足になって仲間に抱えられている女子を見ると、父親感いっぱいになってしまう。
月8万のオートロックの住まいは故郷にいる親たちにとっては必死だ。
「ちゃんとしなさい」
小さい時から母から1日何度も言われた言葉。
「ちゃんとかたずけなさい」「ちゃんと挨拶しなさい」「男なんだからちゃんと謝りなさい」
狭い路を横に並んで歩く若者たちの声を聞いたことがある。
「一歩前に出るのも一歩下がって歩くのも、シャシャリ出るのも後ろにくっついていくのも何か・・ヤバイっしょ」
お袋の一周忌の数日前、財布を拾った。中には2万円近い財布だった。
いつものように仕事からから部屋に帰る前に、駅の近くでワン・クッションを置く。
一服してから1日を整理して、誰もいない部屋に帰る。
そんなときいつも一服する場所に財布が転がっていた。
どう見ても2つ折りの男の財布、一応金額だけは覗いてみた。
お尻のポケットに入れていたんだろう。
二つ折りのよろよろの財布、札入れにはコンビニのレシートが何枚も挟まれていた。
どんな年代でどんな人物なんだろう?
あまり覗くのは止めよう・・。
これがブランド物の長財布でカードがいっぱい詰まっていたら、ドロンしたかもしれない。
お金持ちにはお金が集まる、ブランド物の長財布には福沢諭吉たちは折り曲げられなく居心地がよくてまた戻ってくる、そんな経済の循環を聞くと、この間までマジックテープで閉じられた財布を使っていた身にとってシンパシーを感じてしまった。
「ちゃんと交番に届けたぜ、お袋!」
そんな男気のこの顛末を先輩や友人に話したら、「馬鹿じゃない!」「今時、拾った財布を交番に届ける奴なんかいないぜ、
50万、100万だったら別だけどよ」
「どうせ国庫に入るんだぜ」
あのコンビニのレシートをヨレヨレの財布に何枚も入れていた人は、どんな奴だったんだろう・・。
たぶん青春時代、同じことをしていたおじさんになった私がいる。
「ちゃんと、路を開けろよ」と呟く。
千鳥足になって仲間に抱えられている女子を見ると、父親感いっぱいになってしまう。
月8万のオートロックの住まいは故郷にいる親たちにとっては必死だ。
「ちゃんとしなさい」
小さい時から母から1日何度も言われた言葉。
「ちゃんとかたずけなさい」「ちゃんと挨拶しなさい」「男なんだからちゃんと謝りなさい」
狭い路を横に並んで歩く若者たちの声を聞いたことがある。
「一歩前に出るのも一歩下がって歩くのも、シャシャリ出るのも後ろにくっついていくのも何か・・ヤバイっしょ」
お袋の一周忌の数日前、財布を拾った。中には2万円近い財布だった。
いつものように仕事からから部屋に帰る前に、駅の近くでワン・クッションを置く。
一服してから1日を整理して、誰もいない部屋に帰る。
そんなときいつも一服する場所に財布が転がっていた。
どう見ても2つ折りの男の財布、一応金額だけは覗いてみた。
お尻のポケットに入れていたんだろう。
二つ折りのよろよろの財布、札入れにはコンビニのレシートが何枚も挟まれていた。
どんな年代でどんな人物なんだろう?
あまり覗くのは止めよう・・。
これがブランド物の長財布でカードがいっぱい詰まっていたら、ドロンしたかもしれない。
お金持ちにはお金が集まる、ブランド物の長財布には福沢諭吉たちは折り曲げられなく居心地がよくてまた戻ってくる、そんな経済の循環を聞くと、この間までマジックテープで閉じられた財布を使っていた身にとってシンパシーを感じてしまった。
「ちゃんと交番に届けたぜ、お袋!」
そんな男気のこの顛末を先輩や友人に話したら、「馬鹿じゃない!」「今時、拾った財布を交番に届ける奴なんかいないぜ、
50万、100万だったら別だけどよ」
「どうせ国庫に入るんだぜ」
あのコンビニのレシートをヨレヨレの財布に何枚も入れていた人は、どんな奴だったんだろう・・。
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by w-scarecrow
| 2019-06-11 22:41
少しづつ躰が戻ってきました。
一ヶ月超の入院生活を終え、満開の桜に見おくられての退院。
退院のときに担当医から「ちゃんと断酒、節酒をしてくださいね」と言われ「勿論」と言った私。
病室から見える私鉄電車。始発の時間も最終の時間も憶えてしまった。
ブログ仲間のBさんは朝6時過ぎの電車に乗っているだろうと目を凝らして眺めていた。
といっても発見できる訳でもない。
この巨大病院はもともとは精神科に特化した病院、わが家から歩いて12,3分。
初めの一週間は歩くことがおぼつかず個室からは車椅子での生活だった。
歩くことができてからは4人部屋での日々、この部屋の面子がすごい、私と同じ肝臓系の患者はゼロ、ドラッグ系の患者が一人、ミュージシャンだった。
覚醒剤系の患者は2人、その一人のキャイーンの天野くんに似たAくんの解説が楽しかった。
この病棟の患者は20~30人、普通の女子大生もいた。女子は3割程度だが皆若い。
モデル風の女は一番危ない患者、いつも誰かと仮想の携帯で喋り大声で笑い泣いている。
Aくん「だぶん安い覚醒剤を常用していたからああなったんです」
不思議ちゃんの宮崎葵風の女の子もいた。彼女もずっと誰かと会話してしている「お父様・・」
Aくんいわく彼女は何度めか入退院を繰り返しているらしい。ドラッグらしい。
私と同じ肝炎系は少なく、いろいろなヒストリーを聞かせてもらった。
肝炎系はおしおきの意味での入院。
朝7時の朝食、12時、18時の昼夕食。その全員が食堂に集まる。
なかなかの病院食、贅沢は言えない。
私の4人部屋の隣りのベッドは背中に見事なモンモン、世間の人が憶えのある銀行襲撃事件の人質を刺してしまった男。
知らなければなんともないのに天野くん似のAくんが解説してくれた。
そんなこんなで人生初の便秘という辛い体験、きつかった。
肝炎系患者は運動をせずぐうたらベットに居るのが必須。
ずっと電車を眺めていた。「卑屈になったらいけない」と担当医が言っていた。
酒は欲っしなかった。煙草は吸いたかった。
まだ蕾にもならない桜の樹を眺めながら、退院したら吉牛が食べたい、中華街の豚まんが食べたい、皿うどんが食べたい、美味いハード系のパンが食べたい、大坂なおみとかつ丼が、青山テルマと小粋なバーでバーっと呑みたい・・そんな画ばかりが目に、胃袋に呼び起こされた。
退院の日、桜は満開だった。
洗濯物抱えわが家へ、電気が止まっていたので支払いを済ませてから数時間後に回復するとのことで、駅前のできたばかりの餃子屋さんへ行った。
久しぶりの生ビールで「ウマっ」とうなり餃子をつまんだ。2杯目のビールが運ばれたときに私の視界にレジで会計をする担当医が目に入った。
断酒、節酒宣言をしてから数時間後のこと。
5月に入った、ベスト体重73,4キロの私は入院時58キロに、ちゃんと食生活を変えなきゃいけませんね。
大好きなマミーズのアップルパイを買ってきた。
一ヶ月超の入院生活を終え、満開の桜に見おくられての退院。
退院のときに担当医から「ちゃんと断酒、節酒をしてくださいね」と言われ「勿論」と言った私。
病室から見える私鉄電車。始発の時間も最終の時間も憶えてしまった。
ブログ仲間のBさんは朝6時過ぎの電車に乗っているだろうと目を凝らして眺めていた。
といっても発見できる訳でもない。
この巨大病院はもともとは精神科に特化した病院、わが家から歩いて12,3分。
初めの一週間は歩くことがおぼつかず個室からは車椅子での生活だった。
歩くことができてからは4人部屋での日々、この部屋の面子がすごい、私と同じ肝臓系の患者はゼロ、ドラッグ系の患者が一人、ミュージシャンだった。
覚醒剤系の患者は2人、その一人のキャイーンの天野くんに似たAくんの解説が楽しかった。
この病棟の患者は20~30人、普通の女子大生もいた。女子は3割程度だが皆若い。
モデル風の女は一番危ない患者、いつも誰かと仮想の携帯で喋り大声で笑い泣いている。
Aくん「だぶん安い覚醒剤を常用していたからああなったんです」
不思議ちゃんの宮崎葵風の女の子もいた。彼女もずっと誰かと会話してしている「お父様・・」
Aくんいわく彼女は何度めか入退院を繰り返しているらしい。ドラッグらしい。
私と同じ肝炎系は少なく、いろいろなヒストリーを聞かせてもらった。
肝炎系はおしおきの意味での入院。
朝7時の朝食、12時、18時の昼夕食。その全員が食堂に集まる。
なかなかの病院食、贅沢は言えない。
私の4人部屋の隣りのベッドは背中に見事なモンモン、世間の人が憶えのある銀行襲撃事件の人質を刺してしまった男。
知らなければなんともないのに天野くん似のAくんが解説してくれた。
そんなこんなで人生初の便秘という辛い体験、きつかった。
肝炎系患者は運動をせずぐうたらベットに居るのが必須。
ずっと電車を眺めていた。「卑屈になったらいけない」と担当医が言っていた。
酒は欲っしなかった。煙草は吸いたかった。
まだ蕾にもならない桜の樹を眺めながら、退院したら吉牛が食べたい、中華街の豚まんが食べたい、皿うどんが食べたい、美味いハード系のパンが食べたい、大坂なおみとかつ丼が、青山テルマと小粋なバーでバーっと呑みたい・・そんな画ばかりが目に、胃袋に呼び起こされた。
退院の日、桜は満開だった。
洗濯物抱えわが家へ、電気が止まっていたので支払いを済ませてから数時間後に回復するとのことで、駅前のできたばかりの餃子屋さんへ行った。
久しぶりの生ビールで「ウマっ」とうなり餃子をつまんだ。2杯目のビールが運ばれたときに私の視界にレジで会計をする担当医が目に入った。
断酒、節酒宣言をしてから数時間後のこと。
5月に入った、ベスト体重73,4キロの私は入院時58キロに、ちゃんと食生活を変えなきゃいけませんね。
大好きなマミーズのアップルパイを買ってきた。
#
by w-scarecrow
| 2019-05-14 22:46
| そのほか