winter's scarecrow

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お袋さん

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東京小岩近辺の電車からの画。 


大正生まれのお袋との電話での会話。

「ちゃんと野菜を食べていなきゃいけないよ」との、いつもの苦言。

「たまに一人鍋をしているし野菜も摂ってるから心配ないよ」


「お袋さんも、相撲とりじゃないけどちゃんこ鍋や、スープ類を摂りなよ!」

料理が苦手な母親、ちゃんと食べてね。

電話の声を聞くと、いつも元気だ。 息子たちには絶対、弱音を見せない母。
 

まだまだ長生きしてほしい、大正人。 

息子は本当は野菜もあまり摂っていなく、いつも「元気だよ」とウソの報告をしています。 ごめん!お袋さん。 
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by w-scarecrow | 2016-11-27 04:23 | そのほか | Comments(0)

KAZE

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大家族のなか、一番下の末っ子で育ってきた。

私が小学校へ入学したときは長男は大学へ入学。 家には爺ちゃん婆ちゃんが同居している時期も、信州佐久出身の大学生2人が我が家に下宿人としているときもあり、食卓は人、人、人の大学の合宿所みたいだった。


今、ひとりで部屋で呑んでいると遠い世界の幻のように感じる。 「タケシくん、ハイ」の世界だった。

あんな家で育ってよかった。 父は母のことが大好きだった。 その家族の空気の絵柄がずっと残っている。


昨日、近くの駅の踏切で以前、よく飲んだPくんが若い奥さんとベビーカーを引いて踏切を渡ろうとしていた。

Pくんは2度、妻へのドメスティック・バイオレンスで離婚している。

大泉洋にそっくり!のPくん、いつも呑んでいて超明るく楽しい男だった。

そんな新しい家族の図をみてやるせない気持ちになった。


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FMから、とても懐かしい曲が流れてきた。 いくつの時だろう?
韓国系アメリカ人の Priscilla Ahn の歌う「KAZE 風」 https://www.youtube.com/watch?v=bpnwX0pZKs

どこへ帰ればいいんだろう?
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by w-scarecrow | 2016-11-25 02:42 | そのほか | Comments(0)

愛情弁当

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丸の内御幸通り、いつものように人通りが少なく閑散とした画になってしまう。 江戸城へのメインストリートなのに。 モノクロにすると昭和の匂いがする。



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福島県復興支援チャリーティー・ソング ♪ I love you & I need you ふくしま ♪ を紅白歌合戦で歌った渡辺俊美、震災のあった2011年4月に福島県出身のミュージシャンを集めて " 猪苗代湖ズ を結成。

渡辺俊美と息子の父子家庭、「高校3年間、毎日お弁当をつくる!一人息子と約束したのだから、破るわけにいきません!」
そして始まった怒涛のお弁当ライフ。 つくりに作ったお弁当は461食。

二日酔いの朝も、早出の朝も、休むことなく作りつづけた。

きれいに空っぽになった弁当箱を持ち帰る息子、お互いの想いを伝えあった愛情弁当。

地方のライブに出れば、その土地の惣菜や郷土料理をメモに書きとめ、味を盗み栄養にこころ配る。

決して贅沢をするわけではなく、旬の食材を使った弁当づくり、息子に伝えたいことや教えが弁当箱には詰まっているのです。

そんな父と息子のエッセイを見ていると行間からは止めどないやさしい香ばしさが漂ってくる。


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反抗期の娘と母、母子家庭の壮絶なキャラ弁を通しての闘いの写真集も出版されている。

それは反抗期の生意気な態度や無視を繰り返す娘に対しての仕返しをするべく、母親が選んだ武器はお弁当。

高校入学から卒業までの3年間、呪い、言い聞かせ、脅し、かなり強烈なメッセージがキャラ弁に込められている。

もちろん嫌がらせといっても、娘への間接的な愛情表現に違いない、毎朝5時半に起きてお弁当を作るシングルマザーの戦闘記。

愛情のこもった父がつくる、母がつくる手弁当。


コンビニ弁当の化学調味料の味ではない、ノット・コンビニエンスの家族な味。

いいな。

誰かのためにつくるお弁当。 がんばれよ!と、どれもが囁いている。


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明日の夜半は雪になるかもしれない。 雪の日の無音の朝。 ちょいと嬉しくて。
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by w-scarecrow | 2016-11-23 00:10 | そのほか | Comments(0)

僕の好きな先生 ♪

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小学生の頃登校して、午前11時も過ぎると給食室から風に乗って、幸せな匂いが教室へと届いてくる。

竹輪の磯辺揚げ、鯨の竜田揚げ、カレースープ、給食の献立の予定表のない時代、匂いだけで今日のメインディッシュが判る。

道徳のつまらない授業を聞きながらお腹がグーグーと鳴ってくる。 隣の席の憧れの恵子ちゃんも控えめに鳴っている。
世代間差はあるが各世代、給食の話で盛り上がる。 脱脂粉乳、瓶の牛乳、三角牛乳、コッペパン、揚げパン、ピーナ
ッツバター、ソフトメン、米食・・・話が尽きない。

三重県のある市で、市立の幼稚園・小学校の給食を2日間中止するとのニュースが流れた、原因は野菜の高騰。

そんなことで中止?備蓄はなかった?食育が壊される。 野菜を送ります等々の大きな反応があったらしい。


私は小中と給食で育った。 牛乳嫌いの女子から3本の牛乳をキープしてすくすくと育ってきた。

野菜が高騰して予算が足りないのなら、メインディッシュだけは家からのお弁当でとお願いすればいい。

共稼ぎの家庭なら、食育からは×だが、コンビニの惣菜でその場を凌げばいいのに・・・。


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なにか寂しい話だが給食費未納の家庭が増えているらしい、貧しいだけの理由ではなくて。 3ヵ月未納の場合は児童に給食を出さない自治体もあるらしい。

親よ、それだけはがんばれ!


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給食、下校時に毎日、顔を出しよもやま話をしながら駄菓子屋の怪しげな菓子類を食べて身体の幹を作っていた私たち。

給食費、修学旅行の積立金を家庭の事情で払えない同級生もいた。

お腹が空いているはずなのに、皆に解らないように手をつけずパンを隠して持ち帰っていた友達もいた。 弟や妹たちへ。

定年間近な大江健三郎に似た担任の先生、テスト中は椅子に座りいつも指でパキュと鼻毛を抜いていた先生が立て替えてくれていたと聞いた。

忌野清志郎の 僕の好きな先生に被ってしまう。
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by w-scarecrow | 2016-11-16 22:15 | そのほか | Comments(0)

呼 吸

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Blog を始めてから8年が過ぎ、9年目へ突入。


小学校へ入学したピカピカの一年生が多感な中学三年生になっている時の流れ。


その間、仕事では旅をしてもひとりで思いのままの旅ができなかった。


ふと三陸へ行こうと、時刻表を見て列車に飛び込むこともなくなった。

ひとり旅の道連れは自分自身、広がる美しい景色に感動してもその想いを語りあう相手がいない。

それは寂しいことには違いないが、吐き出すことのできない想いは深く沈潜して忘れがたい画としてずっと片隅に残っている。


一週間分の荷物を持って、どこへ旅に出よう。


そんなことばかり考えて8年が過ぎてしまった。





瀬戸内海の臨める民宿に逗留し、往来する船を窓から眺め、地の野菜や獲りたての魚を地酒で味わう。

民宿のご主人たちの今と、辿ってきた道を聞きながら、自分と重ね合う。 そんな一期一会の旅。


旅をしなががら、その地で足を地につけ生きている人々を見たとき、いつも自分の無力さを感じた。

今も、私は無力であることをよく知っている。 無力であることを嘆いてはいない。 無力だと自覚しつつ、まだ得体の知れないものと格闘している。


米国 Ohio州、Athenes という田舎町の学生寮で暮らしていたことがある。 同室のアメリカ人のAは医学部の学生。

初めて自己紹介したときに「ところで大統領選はどっちの党に投票するの?」と私をアジア系アメリカ人と間違えて質問してきた。

Aは奨学金をもらってい学食でアルバイトをしながらの貧しい医学生。 「僕は共和党に入れるつもり」、鼻っからの政治の話題。


ドナルド・トランプが、Ohioを制して大統領確定のニュースを聞いたとき A を思浮かべた。

私が日本へ帰るとき車で2時間かかるコロンバスの空港まで彼のポンコツ車で送ってくれた。 最後に「 Keep your dream」 と、言葉を贈ってくれた。

ラスベガスの売れないコメディアンみたいな男がアメリカ合衆国の大統領になった。 知識はないが金だけはある。 この顔を4年間観なければならない。 CNNを観るのやめる。


世間が「呼吸」しているとするなら、今はとっても浅くなってはいまいか、イライラしたり、怒ったりすると呼吸は浅くなる。

先へ先へと呼吸を意識することなく一日が過ぎてゆく。

先を急がなくても師走はやってくる。 

普段は気づくことない身近な風情にこころ休まるのかもしれない。

ゆっくりと息を吐かなければ・・・と想う。

ゆっくりと。
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by w-scarecrow | 2016-11-09 20:35 | そのほか | Comments(0)