winter's scarecrow

<   2016年 10月 ( 5 )   > この月の画像一覧

アモーレ

e0158857_19522026.jpg



           ♪ ソーダ水の中を貨物船がとおる 小さなアワは恋のように消えていった・・♪


ユーミンのヒット曲 『 海を見ていた午後 』 の一節。 ここは横浜山手の " ドルフィン " ではなく、しがない街のしがない居酒屋。

ウーロンハイの中には貨物船が映るわけもなく、天井の裸電球が映るだけ。


発売から42年たって今も、当時の思い出を胸にしまった客がドルフィンを訪れるという。



「渋谷の街、ハロウィンですごかったですねぇ」

「すごかった!どこ見てもうちのカミサンがいるんじゃないかって、恐ろしいのなんの」

そんな会話を聴きながら貨物船が映る窓辺でソーダ水を飲んでいる自分の画を想い浮かべる。

全く絵にならない。


私には夫婦の話が新鮮で楽しい。 カミサンのことを「敵」と呼ぶ友人もいる。

「敵はおめかしして、同級生との女子会だって。なんで女子と会うのに塗りたくって行くのかね?」

武士みたいなカミサンがいる友人は、「カミサンはどんなことでも白黒をはっきりつけたいやつなんです。曖昧なことが大嫌いなんです」

もちろん野球で延長12回、引き分け終了みたいな決まりは彼女(長州出身)は許せないかもしれない。信号機の黄色も腹が立つのかも。


サヨナラ脂肪川柳というのがあった。

           " アモーレも今では 肉にウズモーレ "

            " 暑気払い 体重計で肝試し "

             " 幸せはのど元過ぎて 後悔へ "
        

毎年一回の人間ドックを受けている友人。 結果はいつも数値がオーバーばかり。

3高、背が高く、高学歴、高収入が女子の理想像。 3高、高血圧、高血糖、高脂肪ではダメだと日々、闘っている?!

普段は減塩、低カロリー、無農薬の食事を摂っているらしいが、彼女に隠れてちゃんと塩分、高カロリーを補給している。
カップ焼きそば " 一平ちゃん " をマヨネーズ増量で食べている。 隠れて食べる一平ちゃんはなんとも旨いことだろう。


そんな愛情ある神サンのボヤキを聞きながら呑む、裸電球の映るウーロンハイの旨いこと。
by w-scarecrow | 2016-10-31 20:55 | そのほか | Comments(0)

雲 呑

e0158857_1411519.jpg




           広い空にひらひらと雲が浮かんでいるのを見ると、無性にワンタンが食べたくなる。



e0158857_1435872.jpg



冷凍庫に入っていた横浜中華街 " 菜香 " のエビワンタンでの昼食、中国風は日本のひらひらとは違ってテルテル坊主や小さな団子になっている。

昔ながらの赤い暖簾の掛かった中華屋さんのワンタンが食べたい。

月島ももんじゃ焼きストリートの先にある中華 " 一心 " のおばちゃんが作ったワンタン麺をまた食べたい。

成城石井本店で売っている八幡製麺のしっかりとした生地のワンタンの皮で、家で作るのも良し。


e0158857_14161743.jpg


韓国産マツタケ、¥980の正札に目が止まった。

立派なマツタケが3本、香りも立ちひとときの幸せ気分、写真用に「どうだ!」とドヤ顔風に並べてみた。


『ブラタモリ』 の熊本城編が放映されてしばらくして熊本地震が起こった。 火野正平の『こころ旅』で鳥取県を走っている録画を観ていたら、鳥取で震度6の地震が起きてしまった。

偶然、いい偶然であってほしい。



 
by w-scarecrow | 2016-10-22 14:32 | 食 + うつわ | Comments(2)

どうしてだろ

何度もノーベル文学賞候補として挙がっていた村上春樹が、皮肉にも彼の青春時代の心の縺れたひだを埋めてくれた Bob Dylan が初めて歌手として受賞した。


e0158857_2152478.jpg



              ♪ 悲しいんだろう みんな同じさ 同じ夜をむかえてる
                風の中を一人歩けば 枯葉が肩で ささやくよ

                どうしてだろう このむなしさは 
                誰かに逢えば しずまるのかい
                こうして空を見上げていると 生きてることさえむなしいよ

                これが自由というものなのかしら
                自由になると淋しいのかい
                やっと一人になれたかって 涙が出たんじゃ困るのさ
                やっぱり僕は人にもまれて 皆の中で 生きるのさ

                人の心は 暖かいのさ 
                明日はもう一度 ふれたいな
                一人ごとです 気にとめないで ときには こんなに思うけど
                明日になればいつもの様に 心を閉ざしている僕さ


                  吉田拓郎 作詞・作曲  ♪ どうしてこんなに悲しいんだろう ♪



学ランを着て中学へ通うときも、悶々とした高校時代の壁にぶつかったときも、今、呑んで下北沢から赤い大きな傘をさして家路に向かうときも口づさんでしまう曲。


吉田拓郎が「東京へ行って歌手になります」と置手紙を残して広島をあとにして、数年が経ち、レコードを発売しても全然売れなくて、もしこの曲で駄目だったら広島へ帰ろうと、一時間で作った曲。

「Bob Dylanがいなかったら今の自分はいなかった」とノーベル文学賞受賞にメッセージを残している。



e0158857_21462019.jpg


小さい頃のわが家には兄貴3人たちのレコードがいっぱいあった。

Jazzのレコード、ビートルズ、Blues, Peter Paul & Merry, Brothers Four, そして私の ♪ オバケのQ太郎テーマソング ♪

Bob Dylan はなかったが、PPM の Dylan カバー曲は兄たちの部屋から流れていた。

1980年代、アメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーで初めて憧れのB.Dylanのコンサートへ行った。

たぶんいつものように、開演時間が過ぎても本人が現れない、会場ではあちらこちらで警官たちがマリワナを吸っている若者たちを逮捕している。 40分後、暗転した会場に北部訛りの Dylanの揚々とした声が流れてきた。

ギター一本でプロテストソングを歌っていたときも、エレキギターを持って非難されていたときも、THE BAND という強烈なバックバンドを率いていた時代も、ずっとその姿勢が私の指針となっていたかもしれない。





Don't' think twice, it's all right

” くよくよするな "









               
by w-scarecrow | 2016-10-17 22:25 | music | Comments(0)

e0158857_22474463.jpg



食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、飲み屋のカウンターに座る、会社の先輩らしきアラフォー女子とポッチャリ美人の後輩、先輩は仏像好きらしい、仏像の話からオルセー美術館で観た近代美術の話へ、ポッチャリの後輩はイワシのナメロウをつまみながら自信なげに相づちをうっている。

ナメロウからシマホッケの焼物へと箸が進んでいる。

ベルギーの現代美術の有名な画家の展覧会が開かれているらしい。

「一緒に行ってみない、なにかインスピレーションを感じるかもしれないよ」

「私も少しは興味あるんでが・・・」

「今まで現代アートだとか美術展に行ったことはあるの」

「何年か前に片岡鶴太郎展に行って、ちょっと感動したことがあるんです」


e0158857_22494272.jpg




芸術の秋、おセンチな感性が研ぎ澄まされる秋。

生鮭をソテーしてタルタルソースをいっぱいからめながら想う。

鮭が産卵のために生まれた川に帰ってくる鮭の回帰性、人々が初めての出産のときに実家へ帰っての出産と同じ仕組み?

この習性を利用して人工孵化が150年近く前から行われている。

URの団地に引っ越して間もなく、酔っぱらったお父さんが棟を間違えてピンポンを押し、「どなた様ですか?」とインターフォンの声に「バカ野郎!オレだ!午前様だ!」という磁力の失せた憎めないオジサンたちとは違う回帰性を備えている。

数十億個の鮭の稚魚たちが川に放たれて、大海原で成長をし母なる川へと戻って来れる確率は年末ジャンボ宝くじの一等賞と同じくらいかもしれない。

灘高、東大卒の鮭よりもタフな日体大中退の鮭の方が鮭女子たちに受け入れられるのかもしれない。


この夏の台風の多さに宮城や岩手のカキの養殖棚は壊滅的な打撃を受けたという。

" 母川の匂いの記憶 " と言われている鮭の習性で放流された鮭は、天候異変にもかかわらず母なる川へと戻ってきたらしい。

自然の生きものの不思議さに驚く。


横浜ベイスターズがクライマックスシリーズで巨人を破った。 ファイナルステージの広島戦で勝つとは思わないが「よくやってくれた、ありがとう!」の一言。

久しぶり祝い酒。
by w-scarecrow | 2016-10-10 21:37 | そのほか | Comments(2)

イヤリング

お天道様さまが顔を出さない日がつづいた。

部屋干しの洗濯物が4日も5日も窓際にかかっている。

そんな洗濯物に袖を通すとき、封を開けて一日たったリッツを食べたときの感触に似ている。

お天道さまの光を浴びたサクッと音のするシャツが着たい。

いつも疑問に思っている。 洗濯機いっぱいの洗濯物を取り説どおりのキャップ一杯の液体洗剤で汚れが取れるのだろうか?

粉末洗剤も半分くらい混ぜた方がいいんだろうか? どっち?


e0158857_21551457.jpg



昼下がりの小田急線で吊り皮につかまりながら、前に座るNHK の近江アナ(ブラタモリ)に雰囲気の似た女性のイヤリングを見ていた。

シンプルなデザイン、透けるようなライトブルーの揺れるイヤリングに、見入ってしまった。

心理学の先生が言っていた。 「男は揺れる物を見ると、捕まえにゆく本能があるので合コンのときは揺れ幅の大きいイヤリングをするべし」

本当だった。

部屋に戻って、6時からヨーイドンで黒霧島の水割りを呑み始めた。

この時間からの部屋呑みは久しぶりハナレグミ、大橋トリオ、中山うりを聴きながらの嬉しいひと時。

イヤリングが揺れている。
by w-scarecrow | 2016-10-03 22:39 | そのほか | Comments(0)