winter's scarecrow

<   2013年 11月 ( 9 )   > この月の画像一覧

なんとなく過ぎてゆく日々

e0158857_13201447.jpg


                            ふとん     池井昌樹



                     新婚当初
                     妻が寝入ると
                     つないだ手をこっそりほどき
                     ぼくはじぶんのふとんでねむった
                     じぶんのふとんを抱いてねむった

                     妻のてよりも その胸よりも
                     やわらかく またむしあつく
                     ふとんは とおいだれかににていた
                     だれかに抱かれてねむっていると
                     くらいほしや
                     くらいつきや
                     くらい よるのうみがみえた
                     くらい いのりのうたがきこえた

                     いまでは妻の手をにぎり
                     いまではつなぎあった手を
                     ほどくことなくねむってしまうと
                     くらいほしも
                     くらいつきも
                     くらい よるのうみもみえない
                     やさしくくらい いのりのうたを
                     うたってくれたあのひとが
                     だれだったのか
                     どこへ失せたのか
                     抜け殻か またなきがらめいた
                     ふとんは かたえにおしやられ
                     あれから十年
                     腕のなかから
                     かすかに寝息のつたわってくる
                     おまえを抱いて眠っていると
                     雨後の のはらへでてきたような
                     しらない匂いでいっぱいなのだ
                     いま みひらかれためのような
                     しらない虹の匂いがするのだ
                      (やっとおまえに)
                      (であえたんだな)
                     ひとりぼっちの
                     ふたりきりよ
                                                『晴夜』1997 思潮社刊


明日から師走に入る、毎年のように過ぎた日々への反省の月。

絵本作家・五味太郎さんの著書 『ここまできて それなりにわかったこと』 のなかに
「なんとなく過ぎてゆく日々というやつは、宇宙的に美しく、貴重だということ」 との一文がある。
一安心。                 
             
                                 
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-30 13:49 | | Comments(0)

あさき夢

e0158857_12401553.jpg


陽の差す路を選びながらの散歩。
陽だまりは、先客の猫が目を細めジッと動かない。
陽だまりのベンチはお年寄りたちが、光のエネルギーを光合成中。

冬の弱い光を浴びながらの一週間、眠りが浅いのかドラマチックな夢ばかりみていた。

"24" のブルース・ウィリスになったような夢。
謎の女と見えない影に追われ歌舞伎町の街の裏々を走り廻り、ビルからビルへ飛び移り、EXILE みたいな男たちと格闘、 バイクに追われ「あっ掴まる」と思ったら、部屋の前を走るバイクの爆音で目が覚めた。
でもこんな緻密な夢のシナリオは誰が書いたんだろう。

そして正月を迎えたわが家で " 忍者ハットリくん " とお餅が2つ入ったお雑煮と蒲鉾を一緒に食べている夢をみた。
ハットリくんはベランダから入ってきた。
二人で初詣でへ行くのだが、町は野原と藪ばかりで代々木八幡宮へ辿りつけない。

そして堀北真希が出演する夢をみたのだが、Blog では書けない。

大作の夢ばかりみていた一週間、朝起きたときはドッと疲れていた。 
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-27 07:38 | 散歩 | Comments(8)

いい夫婦の日に

e0158857_15411127.jpg



                     厚揚げを煮付けたものではありません。 フレンチトーストです。


e0158857_15414081.jpg



e0158857_1429163.jpg

渋谷区上原2丁目にあるパン屋さん " ブロートランド " で 6×6×30cm over の長~い食パンを買い、玉子とミルクの液に一晩寝かせて火にかけた。

メープルシロップをかけて食べてみた。 中はまるでプリンみたいだった。


映画 『 クレーマー・クレーマー』 で突然に女房に逃げられ、5才の息子と二人で暮らすことになったダスティン・ホフマン。
仕事と慣れない家事をドタバタと繰り返すうち、息子との絆が徐々に強くなってゆく。
時が過ぎ、
離婚訴訟で息子の親権を奪われ、元妻に息子を渡す日がきた。 その日の朝、父と息子で作っていたのがフレンチトースト。
そのシーンが甦る。

私には、
息子は(娘も)いないが、父と幼き息子の二人の生活もいいもんだなと・・・当時、想った。(父子家庭で頑張っているお父さんすみません)




昨日11月22日は " いい夫婦の日 " 。 婚姻届を提出する日は10月10日、11月3日、5月5日、7月7日とゾロ目の日が多かったらしいが、最近は " いい夫婦の日 " に届を出すカップルが急増しているらしい。

そんないい夫婦の日の飲み屋さんは、真っ直ぐ家に帰りたくないお父さんたちで結構、賑わっていた。 
私の横でレコード屋さんの袋を置き焼酎を呑んでいた50代のお父さん、背が高くシックなスーツがよく似合っていた。

お父さんは大分県の南部の山海の幸の豊富な港町で育ったという。 リタイアした後はそんな故郷で海を眺めながらの生活をしたいと、遠い宙を見つめ語っていた。
そんなビジョンを奥さんに伝えたところ「帰るならひとりで帰って」と即答されたらしい。

Jazz やクラッシック、オーディオの話をしながら、お父さんの焼酎のピッチも上がってきた。さすが九州人。
「あ~ぁ」と一つ溜息をつき、「帰ります!・・・また音楽の話でもしながら飲みましょう」と席を立った。
「帰ります!」と言ったのはわが家のことだったのか、未来のことだったのか・・・・。
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-23 18:29 | 食 + うつわ | Comments(2)

Kim Ho No

e0158857_2031487.jpg




e0158857_2041588.jpg




e0158857_205683.jpg


何かから解き放たれた解放感、瀬戸で生まれ作陶するキム・ホノ(金憲鎬)さんのうつわたち。

自由奔放な造形に配色、お茶を飲むときでもお酒でも尖がった気をゆっくりと取っていってくれる。


e0158857_20153534.jpg




e0158857_20163084.jpg




e0158857_20172837.jpg




e0158857_20182580.jpg


食事が楽しくなるキムさんのうつわたち、今晩はなにを作って盛り付けてみよう?


変な話だが自宅の電話機のベル?がなるとドキッと驚いてしまう。 それだけ電話で話す機会がなくなってきた。
母と暮らす兄からの電話だと変な予感が働いて受話器を取るのに覚悟がいる。

長電話が苦手な者にとってメールはほんとありがたい。 ベビーカーを押し散歩をしているお母さんが携帯で喋りながら片手で押している姿をよく目にする。
わが子の安全より、大事な話ってあるのか!と呆れてしまう。 お喋りをしたいのだったら停まれ。

東京ドームでは71歳のお爺ちゃんが5万人の観客を感動の渦に巻き込んでいる。 すごい!!
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-20 20:35 | うつわ | Comments(2)

お~い 大丈夫か~



             ポストが悩んでいる ポストがうな垂れている
    そこは玄関 ふだん逢うことができない人でも 直接「好きだ」と言えない人でも
病に伏している友人でも ありったけの想いを書いて 宛先のお宅の玄関に立ったように 「郵便ですよ」 と唱えながら投函する 


e0158857_16284272.jpg


11月14日は " いいとし " の語呂合わせでアンチエイジングの日だったらしい。

いつまでも若くも悪くないが、年を重ねて生まれる魅力もある。

『20歳の顔は自然からの贈り物。50歳の顔はあなたの価値』 ココ・シャネルの言葉は人生を映す鏡。


「え~と、テイクアウトでオリジナルチキンを2つ」
剛力彩芽ちゃんみたいな切れ長の目をしたケンチキの店員の笑顔に誘われて 「あと、ビスケットとタルトを付けてください」
「お一つづつでよろしいですか?」
「はい!♥」

エイジングが進んでいるようだ。 切れ長の涼しげな目元に弱い。
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-16 18:48 | そのほか | Comments(2)

おっと! 6年目

長かった酷暑、秋風に大きく深呼吸、こがらし1号に身を縮ませ、やってくる寒さに暖を探る。
そして年が明け、春の予感。 なにかが始まりそう。 春よ来い、早く来い。

そんな一年を繰り返しながら BLOG を始めて丸5年、今日から6年目に入りました。
真新しいランドセルを背負ったピカピカの一年生が、もう六年生。

赤、黄、緑の混ざりあった毛糸で編んだショールのような舗道を歩きながら、移ろいの速さに溜息をつく。


e0158857_18172131.jpg


日本料理・葉山日影茶屋の洋菓子ブランド、La Maree de Chaya (ラ・マーレ・ド・チャヤ)のスワンシュー。
あまりのクールさに2羽、買ってしまった。
もう少し甘くてもイイヨ・・と思うくらいに甘さを控えていた。 


e0158857_18234528.jpg

                             1970's ARABIA " TAPESTRY " C&S


以前、高井戸の洋菓子店でこんな可愛いらしいシュークリームを買った。


e0158857_18342132.jpg


6年目かぁ~・・・。 ゆっくりと行こうっと。                          
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-12 20:47 | そのほか | Comments(14)

GINZA NOW

e0158857_15535870.jpg



e0158857_1557413.jpg



e0158857_15581931.jpg



e0158857_15592190.jpg


銀座・・・デパートでの物産展、陶展、Abercrombie、黒田陶苑など用事がなければあまり立ち寄ることがない街。
銀ブラを楽しんだ世代でもない。
戸越銀座や十条銀座を歩いている方が心が躍る。

あの下町感たっぷりのなぎら健壱は東銀座で生まれ、銀座の小学校に通っていた。
「なぜ若いミュージシャンは恋愛の歌ばかり書くんだろう、もっと伝えたいことはないのかな~」と、なぎらさんの言葉が浮かぶ。
私のイヤホンから流れる曲はずっと ♪ 君を守ってあげたい ♪ とか ♪ あなたの優しさが・・・つらい ♪ とか軟弱な恋の曲ばかりだ。

e0158857_1615439.jpg


                                    銀座から丸の内へ


e0158857_161816.jpg



e0158857_1619923.jpg


銀座の裏路には昭和の匂いがする一角が結構残っている。

私がひとりで初めて飲み屋へ入ったのは高3の冬。 学校帰りにふと入ってみたくなった。

当時、憧れたおじさんがいた。 ふらっとカウンターに座り、何も言わずもおちょうしと鯨ベーコンが出てくる。
おじさんはいつも同じ時間に来店し、おなじ物を食べ、おちょうし3本を空け、さっと帰ってゆく。 
こんな恰好いい呑み方をする大人になりたかった。


なぎら健壱が言っていた。
「人は皆、心のどこかに帰化、帰省できる場所をもっている。浅草もその一つ。でも住んでしまえば日常になるから住んじゃいけない場所なのだ」

なぎらさんの座右の銘は「呑めば死ぬ 呑まなくても死ぬ」

今日は朝からどっと冷え込んでいる。 晩飯は豆乳の鍋を作る。
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-09 16:37 | 散歩 | Comments(0)

見ました 野球の底力

e0158857_20122169.jpg


自転車に乗り、青山墓地裏を抜け絵画館前を左折すると神宮球場がある。
高校野球の春、夏、秋期大会、六大学野球、野球雑誌で目星を付けた選手を観に行った。
小学生の頃から大学生になるまでつづいたアマチュア野球観戦。 プロ野球を湧かせた名選手たちの若き姿が焼きついている。

そんな習慣を思い出したかのように30を過ぎた頃、夏の甲子園大会の都予選を観に久しぶりにネット裏席についた。
甲子園の常連校対、体格的に全く見劣りする都立高校の球児たち。

私の数席横にハンチング帽に開襟シャツ姿の70前後のおじさんが座っている。
手づくりのお弁当を横にスコアブックをつけている。 プロのスカウトにしては年齢が過ぎている。
拍手をする訳でもなく、溜息をつく訳でもなく、グラウンドのボールの行方を追っている。

おじさんも嘗てはこのグラウンドで涙を流した球児だったんだろうか? 大学野球? それともプロの選手だったんだろうか?
ほかの席にもおじさんと同じように、第一試合から夕暮れになるまで観戦しているお年寄りが多くいる。

数日後、ベスト16の試合の時もおじさんは同じ席に座っていた。 強豪校同士の時はチアガールが登場する。

映画の企画書を書きたいという下心があるときはすんなりと他人にでも話しかけることができる。

おじさんは昔を振り返り楽しそうに、かいつまんで話をしてくれた。
戦後すぐの東京六大学の野球部員。 センスがなかったから、すぐにマネジャーに転身したと言っていた。
そしてサラリーマン生活をしながら、アマチュア野球の審判を長年つづけていたという。


学徒出陣から帰還し、大学に復学して再び野球をやり始めた選手も多かったと、企画書用に揃えた資料の中に記述があった。
多くの部員が戦地へと徴用される中、当時のマネージャーたちは数の少ないボールや野球用具をグラウンド裏に埋め、戦争が終わり、いつか再開される大学野球に備えたという回顧録もあった。

神宮球場に座っていた、あのおじさんはどんな青春を過ごしたのだろう。 今はどんな日々を送っているのだろう・・・。 そんなおじさんの現在を柱に、あらすじを書き企画書として持ち歩いたことがあった。


e0158857_19163018.jpg


星野監督が舞った。 アリがマンモスにまっこうから立ち向かった。

楽天の選手たちの想いの強さがひしひしと伝わってきた。 東北のファンたちの涙でもらい泣きした。 野球っていいな!
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-04 20:15 | baseball | Comments(4)

待つ

e0158857_1692661.jpg

                                      南麻布界隈


e0158857_16112688.jpg

                                     目黒区青葉台



e0158857_1615297.jpg
外国人が日本へ来て驚かされること
横断歩道の信号が青に変わるまでちゃんと待っていること
順番待ちの列を崩さないこと
その礼儀正しさを褒められるのは嬉しい反面
現代人はもっとせっかちになっていると思っていがそうでもなさそうだ。

時計メーカーが行った " 時間意識調査 " では総合病院で診察を待ち始めてから45分以内にイライラする人は半数にすぎず、10年前は7割近くいたという。

お年寄りは別として、携帯やスマホがイライラの解消に役立っているのかもしれない。

日本初進出のパンケーキ屋さんの3時間待ちやバウムクーヘンの " マダムシンコ " や有名つけ麺店の行列、新年の福袋に並ぶ人々・・・。
現代日本人は待つことが苦にはならないのかも。 でも待つ目的が食べ物や洋服やバックだから待つことができるのか?

あみんの懐かしのヒット曲 ♪ 私待つわ ♪ をよ~く聴くと決して男を待っている歌ではない。
「わたしはわたしで生きていくわ」という歌。

別れた男をずっと待っている女性を今まで見たことがない!!(1人くらいはいたかも)



e0158857_16441716.jpg

                                      中目黒駅

私は何かが食べたくて順番待ちをすることはまずかいが、待つことはそんなに苦にならない、横浜大洋ホエールズが2度目の優勝をするまで38年間(実質20数年)待つことができた。

こんな川柳があった。
                   妻は待つ 年金半分掴むまで 三行半をそっと潜めて
[PR]
by w-scarecrow | 2013-11-01 22:46 | 散歩 | Comments(0)