winter's scarecrow

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旬とハクシュン

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                             菜の花に縁取られた小径をゆく

                 フライングぎみに花開いたさくらが まだ散らさんとばかりに風に耐えている

                        卒業生を見送り 新入生も迎えたいとでもいいたそうに

                          さよならと ようこその花吹雪 門出を花が励ます




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漁が解禁された静岡・由比の生桜えびが届いた。

さくら咲くころに、花びらを水面に映したような桜えびが揚がる。


小さめの鹿児島産タケノコがオオゼキで¥480で売っていた。

迷わず桜えびとタケノコの旬と旬の食材でご飯を炊いた。

桜えびの仄かな深海の香りがご飯に沁みていた。

いいよな~ ニッポンって

イタリアを旅したときも同じようなことを言った。

こんなに旨いもんばっかり、あ~イタリア人に生まれてきたかった~。

中国原産の孟宗竹を日本に持ち込んだのは薩摩藩主・島津吉貴。 江戸に持ち込まれたのは18世紀後半。

目黒から池尻あたりまで孟宗竹の竹林が広がり、そのタケノコを食すようになったらしい。




バブルを謳歌した女子たちが40代後半以上となり、高学歴、高収入、高身長の三高を目指した時代はセピアに変色し、今は三平(落語が上手ではない一家ではなく)の時代に変ったらしい。

平均的収入、平凡な容姿、平穏な人柄が売り手市場になっているらしい。
なにか心豊かな春を迎えられそうだ。
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by w-scarecrow | 2013-03-30 19:20 | | Comments(4)

ひとひら ♪

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                  ぱっと咲いたと思ったら、もう若葉が花の間からヒョイヒョイと顔をだしていた。
                  エレベーターに乗っているように気温が行ったり来たりしている。
                  松江の佳月堂のさくらの和菓子を口に入れながら 仄かな塩けの桜茶が飲みたくなる。



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                     谷川俊太郎の " 春に " の一節が浮かぶ。


                          この気持ちはなんだろう
                          枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく
                          よろこびだ しかしかなしみでもある
                          いらだちだ しかもやすらぎでもある
                          あこがれだ そしていかりがかくれている


                     もう一つ、うぐいす色のさくらを口に入れながら、この気持ちはなんだろう?と考える。


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春と秋ってなんでこんなに短いんだろう。
TV で五厘刈りの高校球児が溌剌と走っている。 修行僧や囚人ではあるまいし、短くしたいのだったら五分刈りでもスポーツ刈りでもいいのでは・・と呟く。


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               さくらを一つ明日に残して、地下化された小田急線の駅へと向かう。
               夜になったら、そうだ桜茶を焼酎で割って呑もう・・・と、ちっちゃな愉しみを残し地下にもぐった。
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by w-scarecrow | 2013-03-25 20:07 | 食 + うつわ | Comments(0)

3月22日 桜道

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東京の桜は満開


さくらは入学式の

真新しいランドセルを背負い

「初めの、一~歩」で校門をくぐる祝いの花冠


ランドセルの皮の匂いが

初めて珈琲を飲んだ時と

同じ大人へのちっちゃな扉


ボンナイフ 筆箱 定規 下敷き ハンカチ

なんだか 初対面のものが

いっぱいの花びらが 詰まっていた








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                    さくら三月 散歩道


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                東大駒場校舎のさくらを愛で 渋谷へとゆく



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                     春 やっとの暖色


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この一と月で日没時間が30分延びてきた。 季節の変わり目 オカンたちは全く関係ないみたい。


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             ハチ公前の満開のさくらの下 誰かを待つ。
             何故か男が女の子をずっと待たせている姿が多かった。 納得いかない!
               ぼんくらな男たち ある日 音もなく風もなく サッと斬られるぞ!
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by w-scarecrow | 2013-03-22 23:03 | 散歩 | Comments(6)

ぼた餅

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多治見の陶芸作家・打田翠さんの片口があまりに綺麗なので、日本酒の注器で使うだけでは勿体なく、煎茶を飲むときの湯冷ましとしても使っている。
唐津や備前の伝統的な形の片口に少し飽きてきているので(関根まりの笑顔同様)、打田さんのポッコリとしたフォルムが新鮮だ。


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太陽は真東から昇り、真西に沈む、西方に沈む太陽を拝むことによって遙か彼方の極楽浄土へ達することができる。
彼岸の定義はそうかもしれないが、年を重ねても極楽浄土への憧れがない。
現生で四苦八苦しているのに来世のことは考えたことがない。
来世は以前書いたように出来たらグラビア・アイドルに生まれ変わってほしいくらいしか考えていない。
たぶん極楽ではないところに飛ばされているので、それも無理だ。

彼岸の入り、東横のれん街の仙太郎でつぶあん、きなこ、桜のぼた餅を買って実家へ届けた。
老母はぼた餅の大きさに驚き、「ごまのはないのかい?」と呟いていた。

仏壇に2つのぼた餅を供え、桜のぼた餅を今、食べるか迷っている。
TV に目を移し、ローラが喋っている姿をジッと見ている、いつもローラが映ると何か言いたげに画面を睨んでいる。

腰痛もすっかり良くなり、散歩に出て春の空気を愉しんでいるみたいだ。


観察史上でもっとも早いソメイヨシの開花、週末から来週にかけてが見頃みたいだ。
稀にみる厳しい冬が終わりを告げる間もなく、怒涛のように春がやってきた。

「花見弁当でも作って、満開の桜でも観に行ってみようか・・」と母に声だけでもかけてみることにしよう。
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by w-scarecrow | 2013-03-19 18:22 | 食 + うつわ | Comments(4)

ハンブルグ・ステーキ ♬

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路地を歩いていて、どこかの家から魚を焼く匂いがする、煮物の醤油の詰めた匂い、カレーの香ばしい香りがすると、陽が落ちる頃、遊び疲れて家路についた幼い頃の夕焼け空が目蓋に浮かぶ。

人のこころを温めるとき、いつも微かに優しい匂いが漂っている。 

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匂いに呼び覚まされる記憶は誰にでもある。
小学1,2年生くらいのとき、父と秋葉原へ電化製品を買いに行く途中、神田明神で掌を合わせ、湯島天神の男坂の階段を一気に駆け上がり、ハアハアしながら、どこかのトンカツ屋さんに入った。
そこで生まれて初めてハンバーグ・ステーキを食べた。 トンカツ屋のハンバーグ。 父との食の思い出。

それも銀紙をそっと開けると今まで嗅いだことのない、洋風なソースの匂いの中にハンバーグが見えてきた。
世の中にこんな美味しい食べ物があるんだ!

今でも " つばめグリル " のアルミホイルに包まれたハンブルグ・ステーキが大好きだ。 開けるときのワクワク感。 雑誌の袋とじとは違う。
ハンバーグは銀紙の中に入っていてほしい。

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肉屋さんで揚げたてのコロッケを3個買い、ウスターソースを少しかけ、ビールを呑みながらこの記事を書いている。
こんなにベストマッチな酒の友はない。 いいな~こんな早春の夜のひととき。
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by w-scarecrow | 2013-03-15 20:19 | my back pages | Comments(6)

♪ ひょっこりひょうたん島

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        先週、亡父の命日、お年寄りたちの原宿、巣鴨の町へ。


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亡父の墓はソメイヨシノの発祥の地で有名な染井にある。
西友で買った花束を2つ持ち、霊園へ。 父の眠る墓は偉人たちに囲まれている。
二葉亭四迷の墓の前を通り、岡倉天心、高村光太郎を過ぎると父のもとへ。
夜な夜な偉人たちと酒宴を愉しんでいるのかもしれない。 
ワンカップの清酒を墓前に置き、語りかけるでもなく春の陽を浴びながら私も一杯。

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携帯のカメラ機能を一度も使ったことがない私が、初めて液晶画面を見ながら超小型のカメラで撮ってみた。

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SONY RX-100 という煙草の箱よりやや大きめのカメラ。
液晶画面を見ながら、ただカンで撮ってみた。 慣れるにはまだまだ時間がかかりそう。


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とげぬき地蔵商店街を歩く、バイタリティー溢れたお年寄りたちに圧倒されながら大福を買って帰る。


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震災から2年が過ぎた。
学校のグランドに建てられた仮設住宅に住む老人が、わたしたちがここに居ることで子供たちが運動が出来なくなるのが申し訳なくて・・・と囁くように言っていた。
住まわさせてもらっている、生かさせてもらっていると感じているのだろう。

被害の大きかった大槌町の沖合に浮かぶ蓬菜島。
震災の前年に亡くなった作家・井上ひさしがこの島をモデルに " ひょこりひょうたん島 " を書いた。

♪ 苦しいこともあるだろさ 悲しいこともあるだろさ だけど僕らはくじけない 泣くのはいやだ笑っちゃおう・・♪

井上ひさしが生きていたら、どんな想いを発していたんだろう。
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by w-scarecrow | 2013-03-12 08:15 | 散歩 | Comments(0)

My Darling Clementaine ♪

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一昨年の暮れにハンバーガー・チェーンの Wendy's が表参道に再上陸した。
ハンバーガーは4~900 円台の高級品になってしまった。
まだ、下々の味方だった頃の Wendy's のマッシュルームソースのチキンバーガーとチリが大好きだった。
特にチリ。 小さな袋に入った辛味のソースを2つかけて食べた。


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Wendy's のチリの味を思い出しながら、それに近いレシピで作ったチリ・コン・カン。
仕上がったチリコンカンにパラペーニョのソースをたっぷりとかけてハーハー言いながら食べた。 結構、近づけたかもしれない。



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材料は、牛ひき肉、レッドキドニーとピント・ビーンズ、トマト缶、
チリパウダー、固形コンソメ、塩、コショウ、
玉ねぎと赤パプリカ、少しのニンニクのみじん切り。

アメリカ生まれの男の料理なので多少、雑に作ってもいいかも。
開拓時代、テキサスやニューメキシコを渡り歩いたカウボーイたちの料理。
首にスカーフを巻き西部劇を観ながら食べると臨場感があっていいかもかもしれない。
窓から望む中国山地も立山連峯もロッキー山脈に見えてくると想う。



小さい頃に日曜洋画劇場で観た西部劇の数々。 「 Shane come back ! 」というラストの名台詞(叫び)をTV では「 シェーン帰っておいでよ」 と少年が叫んでいた。

その頃の私は保安官になりたかったり、奉行所に勤めたかったり、素浪人でいこうかと悩み多い時代だった。

ゲーリー・クーパーやジョン・ウェインが男の象徴だった時代、『 荒野の決闘 』 『 怒りの葡萄 』 のヘンリー・フォンダはどこか不安気で頼りなく、稲川淳二を想わせるような風貌で好きだった。

『 荒野の決闘 』 のラスト、ワイアット(H・フォンダ)が心惹かれた女、クレメンタインンが去ってゆくときに有名な ♪ 愛しのクレメンタイン ♪ が流れる。
♪ Oh my darling, oh my darling, oh my darling Clementine・・・♪

健さんでも寅さん(ちょいと違いますが)でもカウボーイの映画でも、普通は女が去ってゆく男を柱の陰から涙を堪えてそっと見送るものだが、この映画は情けなげに男が去ってゆく女を見送っていた。

こんな現代に通ずる男と女の別れのシーンが好きだった。

東京は23度を上まわった。
J-wave からレミオロメンの ♪ 3月9日 ♪ が流れてきた。  この曲を聴くとウルウルとしてしまう、部屋で呑むと酔いそうなので外で呑むことにする。
では・・・。
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by w-scarecrow | 2013-03-08 19:13 | | Comments(8)

匂いガラス

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駒場にある東京大学生産技術研究所(駒場リサーチキャンパス)内を歩き、かじかんだ手でシャッターを押した。
以前は東大宇宙航空研究所と呼ばれていて、終戦前までは航空研究所、海軍のゼロ戦の開発、実験もこの場所で行われていたらしい。

ゼロ戦というと皆、少年時代の心弾ませた頃に戻ってしまう。
と言ってもプラモデルの世界。
この場所で風力実験・・・かぁ。

唐十郎の短編集に 『 匂いガラス 』 というのがあった。

祖父と少女との貧しい暮らし。 その少女の宝物だった擦ると甘い林檎の匂いがするガラス片。
タイから出稼ぎに来て風俗店に勤める女、彼女の思い出のなかにも同じ甘い匂いがするガラス片があった。

旧日本軍の基地があった場所では同じようなガラス片が転がっていたという。

ゼロ戦の風防ガラスの破片だったことを知る。
実際、ガラスよりも粘り気があるアクリルのようなものだったらしい。
そんな匂いガラスを巡っての男と女の面白い短編だった。


歩きながらガラスを探したが、そんなロマンのある欠片はなかった。



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バラの花を小説に挟み込む。
押し花となったバラは何年たっても、美しい記憶のように香りを放つ。
映画 『 八月の鯨 』 を観ることは、心のひだにバラを挟み込むようなこと、と淀川長治さんは評していた。

なんて素敵な表現なんだろう。 言葉の貯金箱に入れておきたい。


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『 八月の鯨 』 はニュープリントで今、岩波ホールで再上映されている。

先月亡くなった総支配人・高野悦子さんが商業ベースに乗りにくい名作を、東欧やアジア、南米など当時、全く目にすることができなかった名作の数々を紹介してくれた。

ギリシャ映画 『 旅芸人の記録 』 、ブルガリア映画 『 密告の砦 』 、中国映画 『 芙蓉鎮 』 、そして 『 八月の鯨 』 等々、どれだけこの映画館から力をもらったかわからない。
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by w-scarecrow | 2013-03-04 20:58 | my back pages | Comments(0)

宮城と富山のおいしいごはんのお供 ♪

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春まだ浅く 月若き

命の森の香りに

あくがれ出て

我が魂の 

夢むともなく 夢むれば

狭霧(さぎり)の彼方そのかみの

望みは遠くたゆたひぬ



             石川啄木









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啄木が納豆が好物であったかは判らないが、きっと好きであったように想う。



最近、ハマっている納豆。 これを食べたら他の納豆では物足りなくなってしまう。
奥羽山脈の麓、宮城県栗原の川口納豆。

三つ折りの紙の包装、生きものの納豆、呼吸ができる。
どこが違うか・・・豆が濃厚、風味がいい、粘る。
力強く、どこか懐かしい味がする。

小粒の納豆は北海道産鈴丸大豆を使用。 甘みを感じる。
ひきわり納豆は地元宮城産大豆。

都内ではあまり見かけることはないが、幸いうちのそばの
クイーンズ伊勢丹に少量並んでいる。








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今朝は5時前に目が覚めてしまい、温かご飯に納豆、昨晩の残りのがんもと白菜の煮付け、里芋の鶏そぼろあんかけでの朝食。



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週初め古里の富山に帰省したK 子さんからお土産にいただいた富山の珍味 " き子 " というたらこの塩辛。
これが堪らなく美味しかった。
" き子 " という変わった商品名、" きり子 " でなくてよかった。


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牛丼店やcoco壱で女性がひとりでカウンターで食べている姿を最近はよく見かけるようになった。
20代の女の子は抵抗がないみたいだが、30代になると躊躇ってしまう。

恵比寿の吉野家で本上まなみ風の女性が並牛丼と味噌汁を頼んでいた。
普段の私だったら丼めしを掻きこむのだが、そうはいかない。
ご飯を一粒一粒、箸でつまむように上品に食べながら妄想の世界へ・・・。

「お新香をどうぞ」と店員が彼女の前に置く。
「わたし、頼んでいませんけど・・・」
「・・・あちらのお客様からです」

出逢いはこんなシーンもいいかもしれない。

日曜は亡き父の命日。 ワンカップ大関2本と西友の花束を買い、巣鴨の霊園へ墓参りへ行ってくる。
ついでに、とげぬき地蔵へ。 ここでの出逢いはいらない。
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by w-scarecrow | 2013-03-02 10:15 | | Comments(4)