winter's scarecrow

2016年 02月 23日 ( 1 )

護 符

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受験日が近くなるころ、学業の神と税理士は多忙になる。

孫のために息子娘へのためにと掌を合わせ、お守り(護符)を大事にバックにしまっている。

試験当日の持ち物リストには受験票、マスクと一緒に合格お守りもアップされているだろう。

受験生の部屋には合格祈願のグッズだらけ、当日はいくつのお守りをカバンに忍ばせていくんだろう。


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30歳代へ突入して間もなくの頃だった。
20代の不摂生な生活のしっぺ返しがドーンとまとめてやってきた。

自律神経失調症、十二指腸潰瘍、電車に乗っても車内の匂いに気持ち悪くなり、一駅ごとに下車して目的地へ行った。
もちろん密閉度の高いバスには乗れなかった。

帰省した彼女から手渡されたのは、ふる里会津の神社の名が書かれた健康祈願のお守り。
普段でも持ち歩けるように、財布にしまえる小さなお守りを選んできたみたいだ。

本来、お守りは努力する人を励まし支えるもの。

仕事で地方へ行き、郷土料理を出す店でたらふく呑んで会計をするときに、お守りだけがなくなっているのが分かった。

私のために掌を合わせ祈願してくれたお守り、神様と彼女の想いを同時に失ったようで・・・なんともいえぬ喪失感。

その年が明けるまでずっと後ろめたい気持ちになっていた。

お守り、最近は開運なのか健康祈願なのかいつも迷ってしまう。


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日曜日、吉祥寺、井の頭公園手前にある素敵なギャラリーで hayatedani さんの篆刻(てんこく)の社中展を観に行った。
4年ぶりの再会。
お師匠さんの篆刻もお弟子さんたちの作品、どれも素晴らしかった。

ルーブルでもオルセー美術館でも退屈した美術音痴の私だが、篆刻は観ているのが愉しい。
作家さんたちには失礼だが、ハンコみたいなものなので、なぜかかわいらしく身近なものに感じた。
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by w-scarecrow | 2016-02-23 10:20 | そのほか | Comments(4)