大和 YAMATO
春は忍び足でやってくるのだが、今年は寄り道が長くなりそうだ。どこかで油をうってくるのかもしれない。
松坂大輔の中日ドラゴンズ入りが決まった、過去3年間はソフトバンクで1試合しか投げていない。それも1イニングに5失点の敗戦投手。年俸3年12億円。
怪物といわれた男の花道を見てみたい。
あの熱かった1998年夏の甲子園大会準々決勝、対PL学園戦の延長17回の死闘、決勝でのノーヒットノーランが私の野球史のベスト甲子園大会。
2月に入ると各球団のキャンプ情報が日々の愉しみ、新人選手や若手選手の仕上がりをチェックしながら「今年は優勝できるかも」とベイスターズの1998年の日本一以来、20年間想いつづけている。1998年以前からだ。
大相撲の八角理事長とヘアースタイルと頭の形がそっくりなSさん、躰もでかい183cm。
その迫力に公園のハトもいっせいに飛んでゆく。
夜の町中で「wさん!」と呼び止められたときには、思わず「あっ済みません!」と言葉を呑んでしまう。
Sさんは大手旅行代理店勤めが長かったので、寅さんや鶴瓶に劣らず日本各地をくまなく歩いてきた人だ。
京都の料理屋で食事をしているときには「あの、どちらのお寺さんですか?」とグルメで遊び人のお偉い坊(ぼん)さんたちから声をかけられるという。
そんなSさんはプラモデル好き、Facebook を見ると戦闘機や戦艦の数々。 あの大きな躰でこんな繊細な作業をしていたんだと想うと微笑ましくなる。
そういえばSさんは1978年、後楽園球場を55000人のファンで埋め尽くしたキャンディーズのサヨナラコンサートにも行っていた。
まだ長髪だった少年は頭に鉢巻を巻き「スウちゃん~♥ 」と黄色い声で叫んでいたらしい。
♪ もうすぐ春ですね~ ちょっと気どってみませんか ♪
横浜ベイスターズにはかつての帝国海軍の軍艦、白根、加賀、武蔵(武白志)と同名の3選手がいる、そんな強烈な軍艦がそろったチームに今度は阪神からFA移籍で大和がやってきた。
阪神ファンのSさんちから、無敵の大和をいただいた。阪神のクリーンアップの大砲よりも文春砲よりも、それ以上のいぶし銀の活躍をするであろう選手が加わった。
ただ、いまだ4隻は太平洋の海深く沈んだままだ。 沈没する前にどうにかしたい。
春は忍び足でやってくる。 清宮幸太郎くんみたくドタバタとやってきてもいい。
春一番、旬の野菜や魚を盛りつけた弁当箱を持って野球観戦をしたい。
横にはメガホンを持った木村(多江・文乃・沙織)風がいればいっそう花を添えてくれる。
文春を敷き物代わりに「あと何年見れるんだろう、満開の桜」と20年間同じ言葉を、花見で繰り返しているのかもしれない。
by w-scarecrow
| 2018-01-30 21:20
| そのほか