ひそかなそのにぎわいに
夜ふけ ふと目をさましました
私の部屋の片隅で
大輪の菊たちが起きている
明日にはもう衰えを見せる
この満開の美しさから出発しなければいけない
遠い旅立ちを前にして
どうしても眠るわけには行かない花たちが
みんなで仕度をしていたのだ
ひそかなそのにぎわいに
石垣りん詩集「花」 この詩はBさんへ
平成30年、昭和、大正から遠い日のいちじつ、ひそかな年明けに。
by w-scarecrow
| 2018-01-10 22:56
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