花ある君と思いけり
明治29年に発表された島崎藤村の 『初戀 』の一節。
今までおかっぱにしていた少女が髪を上げ日本髪にする時、少女から娘になってゆく明治の風情。
私の中学生、昭和のころの秋祭りで、浴衣姿に髪を上げそそと境内を歩く同級生の女子にドキッとさせられた。
吹奏楽部でフルートを吹く学校一の美人、その長い髪をアップした姿ではなく、クラリネット担当のどちらかといえば目立たなかった子のアップにした髪型とうなじに、やっつけられた。
中高校で " 髪が肩にかかったら結ぶ " " 髪を染めるのは禁止 " など女子の校則があるのは解るが、ポニーテール禁止の学校も多々あるらしい。
「うなじに刺激的なものを受ける男子生徒がいるから」
色柄物の下着禁止も
「透けると犯罪に巻き込まれる恐れがある」
そんな笑ってしまう教育者側の定義?
男子たちは、ふとそよいだ風に女子の髪が揺れるだけでも、昨晩お風呂で使った " 牛乳石鹸 " の残り香をほんのり感じるだけでも、もう妄想の世界に入ってしまっている。
ポニーテール、うなじを見せるの禁止?!
どんどん女子力をアピールすればいいじゃないか、そういう年頃なんだも。
ヤンキーたちの子供(男子)はもう保育園の頃から、後ろ髪をやたら伸ばしている。それも禁止なんだろうか?
ご両親が元ヤンキーだったって判りやすいじゃないか。息子の名前はやたら画数も多いがそれも個性。
大阪府立の高校で生来、髪の色素が黒髪でない女子高生が散々、髪を黒く染めるよう強要され頭皮はボロボロになり、精神的苦痛のため不登校になったという。
黒じゃないといけないという「ルール」。中学生らしさ高校生らしさってなんだろ。
校則なんて壊してやろうというエネルギー、10代の計りしれない自己の確立へ向かう熱さ。
『 らしさ 』インスタ映えしないつまみをつっつきながら、「例の・・あれ」「逆に言うとさ・・」「ぶっちゃけ、俺は・・」とオジサンの定番を聞いていると学生時代は校則を守ってきた人たちなんだな~と思うときがある。
「逆に言うとさ・・」全然、逆じゃないんだこれが。
外は冷たい雨。買ってきたミートソースのレトルトはあるが、パスタが見当たらない。" たけのこの里 " も買い忘れた。
ちょいと寂しい。
by w-scarecrow
| 2017-11-14 21:07
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