winter's scarecrow

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小学生のときの父兄参観日がいやだった。

同級生のお母さんたちは30代初めのピカピカのお母さん、パパママと呼んでいる家庭のお母さんは日本橋三越か銀座和光でしつらえたような、婦人画報からヒョイと抜け出したハイソな洋服のファッションが眩しかった。

うちの母は母親軍団のなかでも最年長で、入学式も参観日もいつも着物姿。

遠足のときのお弁当はウサギカットのリンゴもタコウインナーも入っておらず、玉子焼きは醤油色、サラダではなく佃煮が入っていた。

そんなパパママと呼ぶ家庭に生まれたかったといつも思っていた。


おとなになった今、近くにある日本民芸館で染織や紬、布のはぎれの展示会などがあると足を運んでいる。

着物姿の母を見慣れていたせいか自然と織物や染色に興味を持っていたのかもしれない。


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                                       資料写真NIKKEIより

谷根千を散歩するとき、江戸時代の創業の江戸千代紙専門店に毎回立ち寄ってしまう。

和紙の質感とユーモラスであったり、粋で渋いデザインを見てほっこりした気持ちになっている。


 
5月27日、広島に4羽の折り鶴が舞い降りた。

千代紙で丁寧に折られた鶴。

「少しだけ手伝ってもらった」というオバマ大統領の自作の折り鶴(上写真)。

4羽のうち2羽は原爆資料館に訪れた小中学生にプレゼントされた。

「私たちは戦争の苦しみを経験しました。共に平和を広め核兵器のない世界を追及する勇気を持ちましょう。 バラク・オバマ」というメッセージを添えて2羽を資料館に残していったという。

オバマ大統領は2歳で黒い雨を浴び12歳で白血病で逝った少女、佐々木禎子ちゃんの折った鶴が展示されていたことを知っていたらしい。

命短いことを知った少女が飴や薬を包んだ紙で折った鶴。

梅や桜の模様が穏やかな日々や未来を想い起こされるオバマ氏自作の鶴たち。

なんと素敵な折り鶴たちなんだろう。 


明日は老母の誕生日、元気でいてくれることに感謝。 ありがとう。
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by w-scarecrow | 2016-08-10 22:11 | もの | Comments(0)