winter's scarecrow

旅情

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         20歳の顔は自然からの贈り物 50歳の顔はあなたの価値  ココ・シャネル 
                               

訳あって先日、イギリス映画界の巨匠デヴィット・リーン監督の列車物の名作2本を観た。
1955年製作の " 旅情 " 。

アメリカの片田舎で秘書をしている40歳に近づこうとしている主人公キャサリン・ヘップバーンは念願の欧州旅行に出る。オリエント急行でのベニスまでの旅。

ペンショーネに着くなり、「私はもうおばさんよ」、女主人「年齢は財産だわ」「じゃあ財産家ね」と負い目を見せる。
ベニスで恋に陥るのだがイタリア人の男は妻子持ち。

最後まで主人公のなかでは「私はもう若くない」というワードがつきまとう。 再び観てみて時代性なのかベニスの情景も相まって、気骨ある女性が美しく輝いてみえた。


もう一本は1945年製作の名作 " 逢びき " 。
人妻のローラ(シリア・ジョンソン)は妻子のいる医師と小さな駅で出会う。
二人は毎木曜日の午後、ランチを食べ映画、郊外のドライブへと密会を重ねてゆく。

決して一線を越えないのだが、こちらがどきまぎする程不器用に振る舞う。 二人は身もだえし、雨の中を走り廻り錯乱する。
妄想の中での二人の世界を遊ぶ、背後では日常が定刻通りに流れている。

" 旅情 " のキャサリン・ヘップバーンは感情の高まりを自制し、ベニスを後にする。
ローラは固い決心や強い意志の持ち、錯乱の深みにどんどんとはまってゆく。


列車物の映画は名作が多い、ポーランド映画の " 夜行列車 " " 見知らぬ乗客 " " 終着駅 " " リスボン特急 " 。

日本では列車物は少ない、高倉健の " 駅 " 。 CMではJR東海の山下達郎の名曲 ♪ きみはきっと関西人 そうでんなほうでんな ♪ の流れる新幹線ホームでの恋人たちが筆頭かもしれない。

二人の強い女性の恋愛映画を立てつづけに観たので、切り替えに " 小さな恋のメロディ " が観たくなった。


いつも思うのだが何故世の中のお母さんたちは、番組で芸能人が町を歩いているとススッと近づいてきて「あっ、ずっとファンなんですぅ??」「いつも観てます??」「握手していいですか!!」となんで報告したり触れたがるんだろう?

大阪のおかんたちは「何チャン?」と初めに訊き、相撲取りに触るようにあちこちとマーキングをしてゆく。

おかんたちにも映画 " 旅情 " のキャサリン・ヘップバーンのよう凛とした女性の姿を見てほしい。
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by w-scarecrow | 2015-09-15 08:38 | 映画 | Comments(2)
Commented by cookie at 2015-09-19 08:47 x
おはようございます。今日は気持ちよい天気ですね。

列車物ってなんだろ?と考えて思い浮かんだのは『銀河鉄道999』・・・。
ちょっと違う感じだけれど、『メトロに乗って』。
だいぶ、イヤ全く違うんだろうけど『スライディング・ドア』・・・⁇ うーん。

テレビみてたら、確かにそんな ”お母さん” 方もいらっしゃいますね(笑)
そんな思いのままガンガン行けちゃうたくましさは、ある意味羨ましくもありますが。 ”お母さん” だから?ですかね。

凛とした女性にも、おかんたちにも、どちらにも憧れちゃいます。
まずは、名作 ”旅情” を観て姿勢を正したいですね。
Commented by w-scarecrow at 2015-09-19 18:05 x
cookie さん、こんばんは。
駅や列車は出会いと別れの場だから、いっぱいドラマができるのにと思うのですが、撮影の難しさもあってなかなか作品がなかったのでしょうね。

新幹線だと情緒なですもね。あっ、中井貴一の出雲へ向かう一畑鉄道の映画ありましたね。
そう、”メトロに乗って”、常盤貴子がでてたやつですね。
若い女の子はまだテレがあるから、芸能人を見ても近寄って「握手してください」とはいかないと思うのですが、お母さんたち?は芸能人はいつもテレビで観ているから半ば”おともだち”のような気がしているのかなぁ~。
「前からファンです??」と言っておいて、名前を間違えて呼んでるときもあります。
逞しいですね。