時雨煮
陽の落ちるころの散歩道 冷たい風に抗い揺れている
葉を落とし 春に芽吹き 花咲かせ
若葉に萌え 灼熱の陽を浴び 紅葉する
一本の木々ごとに季節は巡る
ことしも一年 おつかれさま
牛タン丼ではありません。 牛の時雨煮丼。
牛スネ肉が安く売っていたので、コトコトと時雨煮に。
20代初めに横浜中華街の昼定食で食べた、牛スネ肉と大根のオイスターソース煮の美味しさが忘れられず、スネ肉を買うと大根と中華の香辛料で煮てしまうことが多い。
食欲のない日々がつづいたので今日はやわらかく煮込んだ時雨煮に。
ご飯のおかずを作るのはさぼど面倒ではないが、冷蔵庫で眠る食べごろの柿やキウイ、なぜか果物の皮を剥くのがいつも億劫でしょうがない。
「芸とは水に字をかくようなもの、演じたそばから消えてゆく」
藤山寛美の言葉を中村勘三郎は肝に銘じていたという。
石坂洋次郎の小説で " 水で書かれた物語 " というのがある。 ふと自分が水に浸した筆で日記を書いている姿を想い浮かべてしまう。
衣を脱いだ木々たちよ、おつかれさま。
by w-scarecrow
| 2012-12-09 14:38
| 食 + うつわ