winter's scarecrow

久保忠廣 織部鉢

e0158857_1812715.jpg

三重県菰野で作陶されている久保忠廣さんの織部菓子鉢。
眺めているだけでウキウキしてくる遊び心満点の絵付け。
久保さんのうつわは割烹や料理店で愛用されている。
かっちりと焼き込んだ抑制のきいた造形、でしゃばり過ぎず控えめなうつわ。
それが一流の料理人に愛されるゆえんである。
e0158857_12482952.jpg

黄瀬戸の湯呑[右]はしっとりとした風合いでとろりとした釉調、艶消しの油揚手。
鼠志野は作者の作為のなさが、全体に気持ちよい調和を作っている、飽きることのない久保さんのうつわ。
               
                 久保忠廣 
                   1948年 東京渋谷生まれ
                   1973年 愛知県西加茂郡藤岡町に登窯を築窯
                   1991年 三重県菰野町に単室の薪窯を築窯

【黄瀬戸湯呑】 口径: 7.7~8.2cm 高さ: 7.2cm 【鼠志野湯呑】 口径: 8.1~8.7cm 高さ: 7.4cm

下北沢の飲み屋さんで、会社帰りのきしっとした格好をしたカップルが呑んでいた。
同じ会社かどうかは解らないが、話の内容からすると同業種の二人。
金融、投資の話をしていたが、経済・金融オンチの私にはカタカナのビジネス用語は全てフランス語に聞こえてしまう。
そもそも、1万円が5万円に増えるなどということは一度も考えたことがない。
男は自説を延々と語っているが、話に入る前に必ず「×××ってどういうことか解るか?」と彼女に質問をする。
彼女は言葉を探しながら答えようとするが、詰まってしまう。
「なんだ、そんなことも知らないのか・・」と自説に入る。
彼女は、口を挟まずずっと聞いている。 次の彼氏の質問に答える準備をしているのかもしれない。

彼女は男の専門分野には及ばないかもしれないが、それ以外のことはもしかしたら彼氏の100倍も
知識、見識があるかもしれない。
解らないことを敢えて質問する、自分の彼女がたじろぐ姿を見て彼氏は優越感を持つのであろうか。

そんなことを考えながら呑んでいたら、呑み過ぎてしまった。
普段食べないサンマの腹わたまで食べてしまった。
東京は涼しく、9月の雨にしては晩秋のような淋しい雨模様、無性にサバランが食べたくなってきた。
[PR]
by w-scarecrow | 2009-09-12 23:33 | うつわ | Comments(6)
Commented by hayatedani at 2009-09-13 00:05
久保忠廣さんの織部菓子鉢  良いですね
こういう力の抜けた器の意匠って なかなかできません
書でもそうですが シンプルなものほど難しい

飲み屋の男の話
あんまりプライベートで仕事の話をするのが嫌いなもので
このような輩をみると頭の薄さを感じてしまいます
きっと金融、投資の話以外は
まったくつまらない話題しか提供できないんでしょうね
Commented by w-scarecrow at 2009-09-13 19:50 x
久保さんの皿や鉢、ほんと遊び心のある絵付けが楽しいです。
疾風谷さんの作陶する立場だと、そうなんでしょうね、シンプルなものはやはり難しいんでしょうね。
昨日の疾風谷さんのBlogの織部の色、いい色ですね。
飲み屋で向かいに座っていた彼氏、なんで自分の彼女の上に立ちたいんだろうと不思議でした。
ビジネス用語ってカタカナばっかりですね。なんも解りませんでした。 こっちまでシュンとしちゃいました。
Commented by 花子 at 2009-09-13 23:34 x
彼女は彼のそういうところもすべてわかっていて、黙って聞いているのでしょうね。
優しいなあ~。 
織部の菓子鉢、織部にこんな肌色があるのですか。優しい色ですね。
緑と白とのバランスも良く、まるで飲み屋の二人みたいです。
彼が緑で彼女が肌色、白は・・・横で飲んでいるかかしさん? 
Commented by Kirara at 2009-09-14 09:58 x
久保忠廣さんの器 どれも素敵ですね。
藤岡町とか菰野町とか 身近な場所です。
陶器の窯元や作家さんたちが多く住んでいらっしゃる地域に
私も住んでいるだ・・・と嬉しく思いました^^
そろそろあちこちで秋の陶器まつりが始まっています。
今年はどこか覗きに行ってみようかな。。。^^
*金融カップルの女性 忍耐強いですね^^
 私だったら 寝ちゃいそうです~^^;

Commented by w-scarecrow at 2009-09-14 10:30 x
花子さん、何色なんでしょうか。
彼女はこの人は私以外の人は無理かもと思っているかも。
絵付けの織部は好き嫌いがあると思います。
緑の単色のものでも居酒屋さんの印象がありますもね。
ときたま、わぁ~いいなという織部に出会います。

Commented by w-scarecrow at 2009-09-14 10:37 x
kiraraさん、愛知県、岐阜県は焼き物の町が多くて羨ましいです。
豊田近辺でも多いですよね。
美濃はkiraraさんちからは遠いんですか?
多治見や土岐に行ってみたいです。
kurota大きくなりましたね~。